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「デジタル教科書」で思考力は育つのか?有識者が警鐘、啓発冊子を発行

 文字・活字文化推進機構は2026年3月30日、冊子「『デジタル教科書』を問い直す~危ぶまれる子どもたちの思考力~」を発行した。子供たちの豊かな思考力を育むために、どのような教育教材、教育方法が最適なのか、あらためて考える機会を提供する。Webサイトより閲覧できる。

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冊子「『デジタル教科書』を問い直す~危ぶまれる子どもたちの思考力~」発行
  • 冊子「『デジタル教科書』を問い直す~危ぶまれる子どもたちの思考力~」発行
  • 目次
  • 酒井邦嘉氏(東京大学大学院教授/言語脳科学・脳計測科学)

 文字・活字文化推進機構は2026年3月30日、啓発冊子「『デジタル教科書』を問い直す~危ぶまれる子どもたちの思考力~」を発行した。子供たちの豊かな思考力を育むために、どのような教育教材、教育方法が最適なのか、あらためて考える機会を提供する。

 文字・活字文化推進機構では、教育現場におけるデジタル教科書の導入に対し、作家、学者、新聞・出版関係者、学校図書館関係者、超党派の国会議員らと共に、「活字の学びを考える懇談会」を設立し、国に対して教育のデジタル化に関する政策提言を行っている。

 啓発冊子「デジタル教科書を問い直す~危ぶまれる子どもたちの思考力~」は、教育のデジタル化が加速する中、紙の教材がもつ学習効果を再評価するために発行された。 冊子内では、「紙での学習の方が記憶の定着や理解度が高まる」という脳科学的な知見や、デジタル化を先行させた北欧諸国などが学力低下を受けて「紙」に回帰している実態を詳報。脳科学者や教育学者、作家ら14人の有識者が、2030年度の正式導入を前に「子供たちの思考力への負の影響」について多角的な視点から警鐘を鳴らしている。

 東京大学大学院教授で言語脳科学・脳計測科学の酒井邦嘉氏は、紙の教科書がもつ1,000年以上の実績に対し、デジタル媒体は記憶の定着や思考の構築において負の影響を及ぼす恐れがあると指摘。「子供たちの言語力・思考力を伸ばすのは『紙の教科書』一択である」と訴えている。

 文字・活字文化推進機構では、子供たちの豊かな思考力を育むために、最適な教育教材や教育方法の在り方をあらためて問い直す契機となることを期待している。冊子は同機構のWebサイトで公開されており、誰でも閲覧できる。

《宮内みりる》

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