文部科学省のあべ俊子大臣は2025年5月23日、記者会見を行った。米国政府がハーバード大学の留学生受け入れを禁止するという報道には、動向を注視し、情報収集に努める考えを示した。
トランプ政権がハーバード大学に留学生受け入れ資格停止を通達したことについては、「報道は承知しているが、これは外国政府の内政方針に関するもので、文部科学大臣としてコメントすることは差し控えさせていただきたい」と発言。そのうえで、「文部科学省としては日本人の留学生・研究者への影響を含め、引き続き動向を注視すると共に情報収集にまずは努める」と語った。
5月21日に広島県福山市の通信制高校、3月に愛媛県松山市の高校で、生徒が同級生を切りつける事件が発生したことについては、「このような事案が短期間に複数件起きたことに大変心を痛めている」と述べた。未然防止や今後の取組みについては、「関係機関とも連携しながら学校警察連絡協議会や非行防止教室の実施促進などに取り組んでいるところだが、まずは今般の事案について詳細な情報収集に努め、その原因等について分析のうえ、今後必要な対応を検討してまいりたい」とした。
民法の改正法施行にともない、共同親権が導入されることで、学校現場で父母の親権行使を巡り混乱が生じるのではないかとの懸念に対しては、法務省と協力して解説資料に学校現場での対応も想定した内容を盛り込む予定であると説明。法務省と協力しながら、改正法の施行前に内容周知に努めたいとした。