理想科学工業は、小学校向けデジタル教材「デジパル」の提供を2025年4月18日から開始する。教師がICTを活用した授業ですぐに使えるよう開発された教材で、小学1年生から6年生までの「国語・算数・理科・社会・図工・家庭科・生活・音楽・総合」の9教科54種類を用意。追加の教材も予定している。オープン価格。
「デジパル」の特長は、授業ですぐに使える「授業パッケージ」にある。単元計画、ガイドブック、ヘルプ動画、ワークシート、教材マニュアルといったコンテンツとプログラミング教材を1つのパッケージにしており、教師は授業の準備と授業の中ですぐに活用できるという。
プログラミング教材はScratchをベースに、学年と教科に応じた使いやすいブロックを開発。標準のScratchに比べ少ないブロックで実行でき、低学年でもわかりやすい工夫を盛り込んでいる。
理想科学工業は2021年より全国14自治体25校(小学校24校、中学校1校)で実証授業を実施。アンケート結果によると、教師からは「授業計画の負担が少なかった」「また使いたい」など高い評価を得た。また、児童からは「理解できた」「楽しい」との声があったという。
実証授業の一例として、小学2年生の音楽の授業では「デジタルがっき」というプログラミング教材を使用。配布された楽譜を見ながら曲を再現した。児童は音の長さや高さに気を付けながら、ブロックをつなげてプログラミングを行った。曲を正しく再現できるよう、友だちに教えてもらいながら試行錯誤するようすも見られた。
授業を担当した教師は「このような『授業パッケージ』があると忙しくても取り組みやすいと感じました。また、子供たちは『デジパル』にすぐに慣れていました。飽きている子が1人もおらず、2年生でも楽しみながら取り組めていました」と振り返った。
なお、「デジパル」は6月に東京と大阪で開催される「NEW EDUCATION EXPO 2025」に出展の予定。会場では教材の操作感や「授業パッケージ」について確認できる。