静岡県教育委員会は、2026年度静岡県公立学校教員採用選考試験において1次試験免除制度の拡充や特別選考区分の新設を行うとともに、電子申請による出願を導入することを明らかにした。これにより、教員を目指す多様な人材の応募が期待される。
静岡県教育委員会は、教員採用試験の応募者に対し、これまでの経験やスキルを学校現場で生かすことを目的として、1次試験免除制度を拡充する。具体的には、2025年度の採用選考試験で補欠と判定された者や、1次試験を合格した者のうち教職経験者枠に志願する者について、2026年度および2027年度の採用選考試験の1次試験を免除する。また、特別選考区分として「多文化共生を推進する教員選考」や「社会人経験者を対象とした選考」を新設し、多様なバックグラウンドを持つ人材の採用を目指す。
出願方法については、校種ごとの電子申請が原則となる。小中学校、高等学校、特別支援学校、養護教員、栄養教員の各校種において、電子申請を通じて出願が可能となる。ただし、特別選考等に係る証明書類は郵送での提出が必要であり、受験する校種の要項で詳細を確認する必要がある。
2026年度静岡県公立学校教員採用選考試験の日程は、小中学校教員、養護教員、栄養教員の1次選考試験が2025年5月10日に実施され、予備日は5月11日。高等学校教員の1次選考試験は5月10日から11日にかけて行われ、予備日は5月17日(土)から18日(日)となる。特別支援学校教員の試験日程についても同様に設定されている。2次選考試験(全校種)は2025年6月28日から29日にかけて行われ、予備日は7月5日から6日。
校種別の変更点として、小中学校教員においては、英語の資格に関する加点が拡充され、日本語指導資格所有者に対する加点が新設される。高等学校教員では、高校スペシャリスト選考の内容が変更され、1次試験の筆記試験が免除され、面接のみが実施されることとなった。
特別支援学校教員においては、特別選考が新設され、加点制度も導入される。特に、大学推薦による特別選考では、特別支援学校教諭一種免許状が取得できる大学からの推薦が可能となり、1次試験の筆記試験が免除される。
静岡県教育委員会は、教職経験者を対象とした選考や障害者を対象とした選考を継続して実施する。また、「しずおか未来創造枠(自己推薦枠)」も継続され、静岡県に愛着を持ち、未来を担う児童生徒の育成に対する熱意を持つ者を対象に選考が行われる。
出願方法や試験の詳細については、静岡県教育委員会のWebサイトに掲載される募集案内および各校種の要項から確認できる。