ボーダーリンクは2024年7月3日、東京都渋谷区とオンライン英会話事業に関する業務委託契約を締結したことを公表した。また、家庭学習のレッスン提供に加え、7月より順次、渋谷区立中学校6校の授業内でもレッスンを提供するという。
レアジョブの外国語教育支援事業を展開するグループ会社であるボーダーリンクは、渋谷区とオンライン英会話事業に関する業務委託契約を締結した。
渋谷区では、2024年度の教育委員会の重点的な取組みの1つとして「一人ひとりの“ちがい”が活きる新たな学び・探究の推進」を掲げ、グローバル化に対応できる“使える英語力の育成”を目指し、英語4技能をバランスよく育成するための授業の実現に取り組んでいる。
一方、これまで渋谷区の英語授業では英語担当教員とALT(外国語指導助手)が複数の生徒を指導するため、実践的なコミュニケーション能力の伸長を図るうえで必要な会話量が不足しているという課題があったという。また、文部科学省は家庭学習の質をより充実させるため、GIGAスクール構想で整備された「1人1台端末」を自宅等での学習に活用することを推進している。
こうした課題と学習環境に基づき、渋谷区の中学校では2023年度に「授業内」と「家庭学習」それぞれの方法でオンライン英会話レッスンのトライアルを実施。その結果を踏まえ、2024年度より「授業内」と「家庭学習」を組みあわせた形式で事業の予算化を行った。
実施時期は、2024年6月から2025年3月。広尾中学校、鉢山中学校、上原中学校、代々木中学校、原宿外苑中学校、笹塚中学校の6校が対象となる。実施回数は、年間1人あたり授業内6回、自宅4回までの10回。レッスン内容は英語の授業と連動しており、英語授業で使用している教科書に準拠したテキストを使用する。家庭での復習ができ、「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)」の対策にも活用できるという。
ボーダーリンクはALT配置による日ごろの英語授業の支援に加え、「授業内」と「家庭学習」双方のオンライン英会話レッスンを提供することで、渋谷区が目指す実践的なコミュニケーション能力の伸長をトータルで支援していくとしている。