千葉県市川市は2025年11月17日の定例記者会見で、市内の小中学校に新教科「言語探究科(仮称)」を設置する方針を明らかにした。国語と英語、総合的な学習の時間を横断的に結び、言語運用能力を体系的に育てる狙い。2026年9月から試行、2027年4月の本格導入を見込む。
この構想は、市が掲げる教育パッケージ「~市川クオリティ・ロゴス~『言葉の力で 未来を拓(ひら)く 市川の教育』」の中で示されたもの。同パッケージでは、言葉を通じて思考を深め、他者と関わり、主体的に学ぶ力を育てることを重点としており、「言語探究科」はその主要施策として位置付けられる。
新教科「言語探究科(仮称)」は、総合、国語、英語を単純に統合するものではなく、言語の習得・活用に関わる学習内容を、発達段階に応じて体系化する新たな枠組み。小中一貫で展開し、探究的な授業の中で読解力とコミュニケーション能力を相乗的に育成。主体的・対話的で深い学びを実装する。新教科は2026年9月から試行的に実施し、2027年4月の本格導入を目指す。
市川市が教育パッケージに掲げている重点施策の1つ「世界につながる市川版英語教育」には、7割以上の子供が中学校卒業時までに英検3級レベルの英語力取得を目指す「市川ターゲット70」を設定。就学前から小学校において生きた英語に触れる機会を提供するなど、総合的な取組みを進める。
2026年度からは、小中一貫の英語活動・英語教育のモデル校として、文部科学省の「教育課程柔軟化サキドリ研究校」に指定されることを目指し、次期学習指導要領に基づく「調整授業時数制度」の円滑な導入を進める。
また2027年度には、中学3年生を対象に、年に1度外部検定試験(英検・G-TECなど)の受検料を補助する仕組みも整える計画となっている。









