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計算力高い日本、ICTや教育満足度に課題…11か国調査

 スプリックス教育財団は2026年3月12日、「基礎学力と学習の意識に関する保護者・子供国際調査2025」の結果を公表した。日本の小中学生の計算力は国際的に高い水準にある一方、分数や連立方程式に課題が見られる。保護者は教育に不満を持ちつつ変化に慎重で、子供はICT活…

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学校教育への満足度が低く、競争に否定的
  • 学校教育への満足度が低く、競争に否定的
  • ICTや生成AIの導入に慎重
  • 大学院希望が低く、進路について参考になる人も少ない傾向
  • アプリの有用性を感じられず、生成AIの活用に遅れる
  • 生成AIを「使ったことがある」割合が半数以下

 スプリックス教育財団は2026年3月12日、「基礎学力と学習の意識に関する保護者・子供国際調査2025」の結果を公表した。日本の小中学生の計算力は国際的に高い水準にある一方、分数や連立方程式に課題が見られる。保護者は教育に不満を持ちつつ変化に慎重で、子供はICT活用などに課題を抱えていることがわかった。

 同調査は、基礎学力の現状把握を目的に、2025年4月から8月にかけて世界11か国で実施された10回目の報告である。調査は計算テスト、保護者の意識調査、子供の意識調査の3つで構成されている。

 計算調査では、日本はいずれの学年も比較的高い正答率であった。しかし、学年が上がると正答率が低下する傾向にあり、小4では分数で80%を切り、中2では連立方程式で40%を下回るなど、特定の単元に大きな課題があることがわかった。日本以外では、小4のわり算や中2の文字式で正答率が下がり、以降の分野で正答率が上がらない傾向がみられる。

 保護者の意識については、日本の保護者は学校教育や子の学力に不満を感じる一方、デジタルツールの導入には慎重なようすが明らかになった。子の学力への満足度は10%と極めて低い。教育情報の入手先も日本以外の保護者は「学校の先生」など人を頼るが、日本の保護者は情報を得る媒体が特にないとする回答が多かった。

 子供の意識調査では、日本の子供の家庭環境は安定しており、学校の授業への信頼も厚い。一方で、将来の進路が「未定」の割合が44%と高く、大学院進学を希望する割合は5%にとどまる。また、生成AIの利用経験は42%で、日本以外の70%に比べて大幅に低く、学習ツールとしての活用に遅れが見られる。

 同財団は、日本の高い計算力は安定した環境に支えられているとする一方、苦手分野の克服やICT・生成AIの活用が今後の課題であると分析している。なお、詳細資料は、同財団Webサイトで配布している。

《風巻塔子》

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