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1校あたりの平均図書費、小学校46万円・中学校61万円

 全国学校図書館協議会(全国SLA)は2024年4月4日、2023年度学校図書館整備施策の実施状況について最終集計を取りまとめ公表した。2023年度予算における1校あたりの平均図書費は、小学校46万389円、中学校60万7,313円だった。

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 全国学校図書館協議会(全国SLA)は2024年4月4日、2023年度学校図書館整備施策の実施状況について最終集計を取りまとめ公表した。2023年度予算における1校あたりの平均図書費は、小学校46万389円、中学校60万7,313円だった。

 学校図書館整備施策の実施状況は、全国SLAなどが2023年6月、全国1,741の市区町村教育委員会を対象に悉皆調査を実施。1,044教育委員会から回答を得た。集計結果は2024年3月31日現在のもの(4月8日一部修正)。

 2023年度予算における1校あたりの平均図書費は、小学校46万389円、中学校60万7,313円。2022年度と比較した図書予算は、小学校と中学校の合算で「増額」が27.5%、「減額」が37.6%、「同額」が31.0%だった。

 学校図書館用の新聞購読費については「予算化している」が44.5%で、このうち、48.2%が「学校図書館用の新聞費として予算化」、31.7%が「学校図書館用以外の新聞費として予算化」、18.6%が「その両方で予算化」。一方、「予算化していない」教育委員会は55.7%で、このうち、90.4%が一律に予算をつけることはせず、「消耗品費」などから学校裁量で購入していた。

 学校司書(名称にかかわらず学校図書館を担当する教員以外の職員、有償ボランティアを除く)配置の予算化状況について、以前から学校司書を配置しているのは69.3%。このうち配置予算を2022年度より「増額」しているのは29.5%、「減額」しているのは2.8%、「同額」は37.0%。このほか、「これまで配置がなかったが、新たに配置を予算化」0.8%、「自治体予算による学校司書は配置していない」29.5%であった。

 自治体による学校図書館担当者の研修状況は、「研修や補助は行っていない」が45.0%。研修を実施している場合の実施割合は、「年1回」15.2%、「年に複数回」14.8%、「不定期」7.2%。このほか、「新任研修のみ」0.2%、「他団体研修会への参加を補助している」7.0%という結果だった。

 また、2023年度の予算において、学校図書館が「電子書籍」と「電子新聞(有料デジタル版)」を購入するための費用を予算化しているかについては、いずれも「今年度予算化の予定はない」が約94%を占めた。

 全国SLAのWebサイトでは、自治体ごとのアンケート結果についても結果を取りまとめ公表している。

《川端珠紀》

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