教育業界ニュース

教員の労働環境は危機的、GIGA端末更新に148億円…先週の教育業界ニュースまとめ読み

 先週(2023年8月28日~9月1日)公開された記事から、教育業界の動向を振り返る。中教審が「教員の働く環境は危機的状況」と緊急提言、1人1台端末の更新費に148億円を文科省の概算要求に盛り込むなどのニュースがあった。

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 先週(2023年8月28日~9月1日)公開された記事から、教育業界の動向を振り返る。中教審が「教員の働く環境は危機的状況」と緊急提言、1人1台端末の更新費に148億円を文科省の概算要求に盛り込むなどのニュースがあった。また、9月7日以降に開催されるイベントを5件紹介する。

教育ICT関連


越谷市小中のICT環境、NTT東が支援…超高速・低遅延実現
 東日本電信電話(NTT東日本)埼玉南支店は、越谷市公立小中学校における教育ネットワーク拡充を支援。2023年9月1日より、超高速・低遅延のSINET(サイネット)接続とギャランティ回線を用いたネットワークを提供し、質の高い教育ICT環境と教職員の負担軽減を実現する。

NTT、教育空間に特化した「3D教育メタバース」提供開始
 NTTスマートコネクトとNTTデータNJKは2023年8月28日、教育空間に特化した「3D教育メタバース」サービスを教育機関向けに提供開始した。仮想空間(メタバース)に新たな教育の場を提供することで、学びの多様化を支援する。

生成AI、教育現場の活用…保護者6割「賛成」
 生成AIの教育現場での活用について、子供をもつ親世代の約6割が「賛成」しているものの、自らの使用経験がなく、判断しかねている親も一定数あることが2023年8月30日、イー・ラーニング研究所が公表した調査結果から明らかとなった。

千葉県教委×放送大、学校教育と生涯学習で協定
 千葉県教育委員会と放送大学は2023年8月29日、学校教育と生涯学習などの分野で相互協力することに合意し、連携協定を締結したと発表した。放送大学のコンテンツを活用した取組みなどで、県内の教育発展を目指す。

EDUCOM×Sky、校務システムの名簿情報を一元化…12月提供開始
 EDUCOMは2023年8月29日、「C4th」「スクールライフノート」の名簿情報を、Skyの「SKYMENU Cloud」と連携し、管理を一元化すると発表した。一度のユーザー認証で、複数サービスにログインできるシングルサインオンを採用し、12月より提供開始予定。

学校机にはめ込むだけで簡単設置…落下防止ガード2種
 サンワサプライは、デスクにはめ込むだけで簡単に設置できる、布製のデスク落下防止ガード2種「FPG-2GY(JIS用)」「FPG-3GY(旧JIS用)」を発売した。価格はいずれも4,400円(税込)。

文部科学省関連


教員の働く環境は危機的状況…中教審が緊急提言
 中央教育審議会の特別部会は2023年8月28日、「教師を取り巻く環境整備について緊急的に取り組むべき施策」を提言した。教師を取り巻く環境は危機的状況にあるとして、業務の適正化、授業時数の点検、勤務間インターバルの検討、支援スタッフの充実などを緊急提言している。

学校の働き方改革「できることを直ちに」文科大臣が強い決意
 2023年8月29日、永岡桂子文部科学大臣は「学校における働き方改革推進本部(第7回)」において、「子供たちのための学校の働き方改革 できることを直ちに、一緒に」という大臣メッセージを発出した。国が先頭に立って改革を進めると強い決意を伝えた。

文科省「せかい×まなびのプラン」グローバル教育政策
 文部科学省は2023年8月29日、今後のグローバル人材育成のための政策パッケージ「せかい×まなびのプラン」を取りまとめ発表した。「日本からの留学・人材の交流」「優秀な留学生や人材の受入れ・定着」「教育の国際化」の3つの観点からグローバルリーダーの育成を目指す。

留学生就職促進プログラム、9/29まで二次募集
 文部科学省は2023年8月29日、「留学生就職促進プログラム」の公募について二次募集を開始した。募集対象は、外国人留学生が在籍する国公私立大学と企業などにより構成されるコンソーシアム。採択件数は2拠点程度。公募期間は9月29日まで。

1人1台端末の更新費に148億円…文科省概算要求
 文部科学省は2023年8月30日、2024年度予算の概算要求を発表した。⼀般会計の歳出予算は、対前年度比11.9%増の5兆9,216億円。このうち、GIGAスクール構想で配備した1人1台端末の更新費用として148億円を計上した。

国際卓越研究大学、東北大学が初回の認定候補に
 大学ファンドを通じて世界最高水準の研究大学の実現を目指す「国際卓越研究大学」について、文部科学省は2023年9月1日、東北大学を初回の認定候補に選んだと発表した。助成開始は2024年度(令和6年度)の予定。2024年度中には、次回の公募開始も予定している。

【大学受験2024】国立大の入学定員9万6,067人…前年度比440人増
 文部科学省は2023年8月31日、2024年度(令和6年度)国立大学の入学定員(予定)を発表した。学部の入学定員は、筑波大学など4大学の学部新設や入学定員の改訂により、前年度比440人増の9万6,067人。分野別では「理工」で366人増などが目立つ。

イベント関連


東北大セミナー「オープンバッジ導入と今後の展望」9/7
 東北大学は2023年9月7日、事例セミナー「東北大学におけるオープンバッジ導入と今後の展望」をオンラインで開催する。参加無料。申込みは、オープンバッジ・ネットワークのWebサイトで受け付ける。

公立小のICT活用方法…Google for Education活用セミナー9/16
 ミカサ商事は2023年9月16日、教職員向けICT活用セミナー「教育の未来を育む ~ Google for Educationで始まる公立小学校の新しい学びの冒険!~」をオンライン開催する。岡山県倉敷市立倉敷西小学校の的場功基教諭が「新しい学び」というテーマで講演する。参加費無料。

教員のための「ベースボール型」授業研究会…9/20まで募集
 日本野球機構(NPB)は2023年9月30日、小中学校の教員を対象とした「ベースボール型」授業研究会をオンライン開催する。第1部と第2部で各150人を募集。参加は無料。申込みは9月20日までNPB公式Webサイトにて受付、応募多数の場合は抽選となる。

京都府教委「教員魅力発信講座」9/8・10/22
 京都府教育委員会は2023年9月18日と10月22日、2023年度「教員魅力発信講座」をサンガスタジアムにて開催する。南丹地域の特色や、現役教員からのアドバイスなど幅広い内容で教職の魅力を伝える。申込みは南丹教育局のWebサイトで受け付ける。両日同内容。

未来の先生フォーラム、リアルプログラムの一部を動画配信
 未来の先生フォーラム2023実行委員会は、2023年8月19日・20日に桜美林大学で開催されたリアルプログラムを、動画配信サイト「未来の先生フォーラムMEMBERS」で会員向けにアーカイブ配信している。月額980円(税込)、初回登録は2週間無料。

その他


学校の女性管理職比率向上に向け普及啓発…12月にフォーラムも
 リディラバは、文部科学省の2023年度委託事業の取組みとして、学校教育分野における女性の意思決定過程への参加を促進させるための普及啓発事業を開始。全国フォーラムの開催や調査、資料集の作成などを通して、教育分野における女性管理職比率の向上を目指す。

埼玉県、大学等進学率は過去最高64.6%…進路状況調査
 埼玉県教育委員会は2023年8月28日、2023年3月高校卒業者の進路状況調査の速報結果を公表した。県内の高校卒業者は、前年度比1,607人減の5万2,446人。大学等進学率は、過去最高の64.6%となった。

23年上半期の出生数、過去最少37万1,052人…人口動態統計
 厚生労働省は2023年8月29日、2023年(令和5年)6月分の人口動態統計速報を公表した。2023年上半期(1~6月)の出生数は37万1,052人で、前年同期と比べて1万3,890人減少。2年連続で40万人を下回り、2000年以降で過去最少となった。

定員割れの私立大53.3%…過去最多を更新
 日本私立学校振興・共済事業団は2023年8月30日、2023年度「私立大学・短期大学等入学志願動向」を公表した。集計した600校のうち、定員割れの大学は前年比37校増の320校。大学全体に占める未充足校の割合は53.3%と、調査開始以降初めて5割を超え、過去最多を更新した。

【大学入学共通テスト2024】受験案内の配布開始…出願は9/25から
 大学入試センターは2023年9月1日、2024年度(令和6年度)大学入学共通テストの受験案内の配布を開始した。個人や高校・予備校などの単位で配布する。大学窓口での配布期間は10月5日まで。出願期間は9月25日から10月5日(消印有効)。
《工藤めぐみ》

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