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【高校受験2023】都立高の学力検査、国・英・社の平均点上昇

 東京都教育委員会は2023年6月22日、2023年度(令和5年度)東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査報告書を公表した。教科別の平均点は、国語、英語、社会が前年度より上昇。数学と理科は前年度よりやや下回った。

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2023年度(令和5年度)東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査結果
  • 2023年度(令和5年度)東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査結果
  • 国語の得点分布
  • 数学の得点分布
  • 英語の得点分布
  • 社会の得点分布
  • 理科の得点分布

 東京都教育委員会は2023年6月22日、2023年度(令和5年度)東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査報告書を公表した。教科別の平均点は、国語、英語、社会が前年度より上昇。数学と理科は前年度よりやや下回った。

 同調査報告書は、受検者の学力把握と、各校の教科指導に活用する目的で、各教科の平均点、得点分布および各問の正答率や、正答率の低い問題を中心におもな誤答や誤答に至った原因を分析。東京都教育委員会が毎年調査を実施し報告書として取りまとめている。

 2023年度の入学者選抜は2月21日に行われ約4万人が受検した。教科別受検者数は、国語3万4,817人、数学3万4,818人、英語3万4,578人、社会3万8,623人、理科3万8,623人。各教科の平均点は、国語80.8点、数学57.6点、英語62.8点、社会55.6点、理科59.4点。平均点の前年比をみると、国語は12.0点、英語は1.7点、社会は6.4点上昇。一方、数学は1.4点、理科は2.0点下降した。

 もっとも平均点が伸びた国語では、得点分布のピークが前年度の70点~74点から90点~94点に移り、85点以上の受検者の割合が12.8%から49.6%に増加。漢字はおおむね身に付いているが、登場人物の心情やその心情を生む要因について描写をもとに捉える力や、文脈に即して筆者の意図や叙述を捉える力、単語の類別について理解する力などが十分ではないと指摘。

 もっとも平均点が下がった理科では、得点分布のピークが前年度の96点~100点から72~75点に移り、80点以上の受検者の割合は27.7%から21.1%に減少。イオンの生成や、実験の目的などに関する基礎的・基本的事項の知識・技能などの定着に課題がみられたほか、消費される電力と抵抗器に加わる電圧の大きさの関係性を分析し考察することに課題があったという。

 調査報告書は、東京都教育委員会Webサイトで閲覧できる。このほか、各校で効果的に活用するためのポイントをまとめた参考資料「調査報告書 活用のポイント」を公開している。

《川端珠紀》

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