文部科学省は、全国的な学力調査「全国学力・学習状況調査」を2007年度から実施。対象は小学6年生と中学3年生。2022年度は4月19日に実施された。千葉県教育委員会は、全国学力・学習状況調査を学力向上・授業力向上に活用していくことを中心に、学力向上に関連する情報を千葉県学力向上通信「COMPASS」として発信していく。
千葉県学力向上通信「COMPASS」(vol.1)では、2022年度の「全国学力・学習状況調査」は県内967校で実施し、7月下旬に調査結果等が返却されることから、結果の活用について説明している。たとえば、児童生徒の質問紙調査からは児童生徒の実態がわかるとともに、先生の感じていることと児童生徒の感じていることの違い等もわかる。児童生徒の実態を把握し、より良い学習環境の構築や授業改善につなげていくことが大切だという。具体的に2021年度のICT機器の使用についての質問の回答例をあげ、児童、学校の結果では意識にギャップがあることを表を使って紹介している。
その他、活用例として「県の分析ツールを用いて校内研修等の資料を作成し、協議に活用」「誤答分析で児童生徒の実態を把握(授業改善のヒントに!)」「教科に関する調査と質問紙調査のクロス集計から改善の手がかりを発見」「学期末に質問紙調査と同内容の質問を学校独自で行って変化を把握 」等をあげている。「COMPASS」は、月に1回程度のペースで情報発信を行う予定。
さらに、リーフレット「学力が上がる授業改善の処方箋」をWebサイトに掲載。2021年度の「全国学力・学習状況調査」結果を分析し、自校の実態に応じた授業改善のヒントをあげている。千葉県は、全国に比べて校内研修や授業改善に調査結果を活用している割合が少ないことから、授業改善のカギは自校の課題を把握することと明記している。校内研修に調査結果を取り入れる方法や各科目の授業改善例をまとめている。
さらに、2020年度のこれまで課題が見られた問題と関連する「問題」および、課題解決に向けた「授業改善案」についても掲載している。