GW明けは不適応を起こしやすい
新しいクラスになり、1か月が経ったゴールデンウィーク(GW)が終わるころは、子供の困っていることが表面に出てくることが多いです。4月は、新しい環境の中で気を張りながら毎日を過ごしています。気を張っているのは、子供はもちろん、大人である教師や保護者も同様です。少しずつ慣れることの良い面もあるのですが、悪い面もあります。慣れ等のよって人との関わり方が少し雑な感じになってしまうこと等です。そういったことがきっかけとなり、子供の困り感が高まることが見られます。
親から「子供がクラスに馴染むことができず、困っているようだ」という連絡をもらったら、なるべくポジティブに捉えていきたいです。こういった相談(連絡)を受けると「担任のやり方が悪いから困っている」と捉えてしまう教員もいます。親からの言われることに対し、対立のスタンスで臨んでしまう教員です。実際に親がそういった思いを抱いていることもあるのですが、多くの場合は「担任を批判する」ということよりも「困っている子供を助けたい」「親としてできることがあればやりたい」という思いからです。
この時期にそういった問題が顕在化したことによって、後の大きなトラブルを未然に防ぐことになる可能性があります。親にもそのように伝えると良いでしょう。GW明けの時期は、「五月病」という言葉もあるように、大人でも子供でも不適応を起こしやすい時期です。肉体的にも精神的にも疲れが溜まりやすい時期です。早めに、丁寧に対応していきたいです。
何が原因となっているのかを整理する
対応の際は、困っていることは何であるのかということを整理していくと良いでしょう。子供は「困っている」「不安がある」「馴染めていない」という思いは抱いているのですが、その原因は何であるのかは明確に把握できていないこともあります。教師が関わり、色々と話を聞く中で、何が原因となっているのかを整理することをしていきたいです。原因は1つであることもありますが、2つ以上であることもあります。子供が感じていることに加え、教師がクラスの中で見ていて感じていること等も交え、状況分析をしていくと良いでしょう。
そういった状況分析を踏まえ、今後、どのように行動していくのかの方向性が見えるようにしたいです。取り組む事柄が、具体的ではっきりとしてくると子供も取り組みやすくなります。そういった小さな目標(スモールステップ)を設定し、クリアーしていく中で、子供の気持ちが前向きになってくることがよくあります。必要に応じて、親にも協力を求め、子供が前向きに過ごすことができることを目指します。子供とも親とも定期的に情報交換を行い、微修正をしていくと良いでしょう。
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