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児童生徒がネットいじめワードを選定…デジタルアーツ×尼崎市

 デジタルアーツは、兵庫県尼崎市教育委員会によるWebセキュリティクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版を活用したネットいじめ対策の事例について、Webサイトに公開した。児童生徒にネットいじめのNGワードを選定させる等、独自の取組みを展開している。

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スマホのルールづくりを考える「尼崎市スマホサミット2021」のようす
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  • デジタルアーツ導入事例 兵庫県立大学・竹内和雄准教授のコメント
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 デジタルアーツは2022年4月27日、兵庫県尼崎市教育委員会によるWebセキュリティクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版を活用したネットいじめ対策の事例について、Webサイトに公開した。児童生徒にネットいじめのNGワードを選定させる等、独自の取組みを展開している。

 尼崎市は、GIGAスクール構想で約3万台のタブレット端末を整備し、Webフィルタリングソフトとしてデジタルアーツの「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版を導入。2022年度から「見守りフィルター」を活用してネットいじめにつながるワードをブロックする取組みを始めようと検討している。

 「見守りフィルター」は、任意のワードで検索や書き込みをブロックし通知できる機能。尼崎市では、教育委員会と兵庫県立大学、デジタルアーツの連携により、「見守りフィルター」でネットいじめにつながるNGワードをブロックし、教師に通知することで指導につなげることを目指す。

 今回の取組みでは、教師や教育委員会がNGワードを事前に設定するのではなく、児童生徒自身にネットいじめにつながるワードを考えさせ、「見守りフィルター」で検出するワードとして選定・設定するという。他人を傷つける言葉を使わないよう児童生徒が自分たちで決めたルールを守り、「見守りフィルター」でブロックされた際には教師がそれを指導につなげることが狙い。

 プロジェクトに参画する兵庫県立大学・竹内和雄准教授は、「NGワードの認識は大人と異なり、児童生徒だからこそ見えるものがある。自分たちでルールを決めることで責任感を持つことになり、自身も納得感が得られることからルールの順守にもつながる」と、取組みのポイントについて解説している。

 NGワードの書き込みが「見守りフィルター」で検出されると、教師はいつ・誰が・どんなNGワードで書き込みをしようとしたのかを確認することが可能。実際の喧嘩であれば教師は介入することができるが、ネット上ではそれは難しい面がある。個人所有のスマホと違い、GIGA端末は学校で使用する文房具であるからこそ、ネットいじめを危惧してチャットは一律禁止等とするよりも、見守りフィルターを活用して教師が指導につなげることができる仕組みを作ることが目的だという。

 また、竹内和雄准教授によると、教育委員会の生徒指導担当と情報担当、大学の研究者と企業(デジタルアーツ)が連携して、今回のようなプロジェクトを進めることは画期的なことだという。多くの教育委員会や学校では、生徒指導担当と情報担当がそれぞれが単独で動く傾向にあり、ネットいじめのように生徒指導担当と情報担当が一緒になって取り組まなければ対策が難しい問題では難航するケースも多い。

 1人1台端末環境が整備されたことにより、GIGA端末を使ったいじめが発生する事案も起きている。竹内准教授は、「児童生徒は端末を使いながら光と影を学んでいかなければなりません。その上で機械による制御も重要です」とコメント寄せている。

 尼崎市の事例は、デジタルアーツのWebサイト内、導入事例より見ることができる。
《畑山望》

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