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教員採用者数は公立小で増加…学校教員統計調査(確定値)

 文部科学省は2021年3月25日、2019年度(令和元年度)学校教員統計調査(確定値)を公表した。公立学校の教員の採用者数は、小学校で増加傾向にあるが、幼稚園、中学校、高校では前回調査時より減少している。

教育行政 文部科学省
教員の平均年齢の推移(公立学校)
  • 教員の平均年齢の推移(公立学校)
  • 公立学校の教員の年齢構成
  • 公立学校における教員の年齢構成(公立幼稚園)
  • 公立学校における教員の年齢構成(公立小学校)
  • 公立学校における教員の年齢構成(公立中学校)
  • 公立学校における教員の年齢構成(公立高校)
  • 公立幼稚園の採用者の状況
  • 公立幼稚園の離職者の状況
 文部科学省は2021年3月25日、2019年度(令和元年度)学校教員統計調査(確定値)を公表した。公立学校の教員の採用者数は、小学校で増加傾向にあるが、幼稚園、中学校、高校では前回調査時より減少している。

 「学校教員統計調査」は、学校の教員構成、教員の個人属性、職務態様、異動状況などを明らかにするため、文部科学省が3年ごとに実施。今回、2019年度調査の結果を取りまとめ、確定値として公表した。調査対象は、国公私立の幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校、各種学校。

 公立学校の本務教員(以下、教員)の平均年齢は、幼稚園40.6歳(前回調査時より0.4歳低下)、小学校42.6歳(同0.8歳低下)、中学校43.6歳(同0.3歳低下)、高校46.1歳(同0.1歳上昇)。公立学校の教員の年齢構成は、幼稚園、小学校、中学校では前回調査時より30歳未満の比率が上昇し、50歳以上の比率が低下。高校では、30歳未満の比率も50歳以上の比率も前回調査時より上昇している。

 公立学校の教員の採用者数は、小学校では前回調査時より増え、増加傾向にあるが、幼稚園、中学校、高校では前回調査時より減少している。離職者(定年退職者を含む)数は、中学校は前回調査時より増加しているが、幼稚園、小学校、高校は前回調査時より減少している。離職理由別にみると、定年以外では転職や家庭の事情、病気が多い。

 公立学校の教員の学歴構成のうち、大学院修了者の占める割合は、幼稚園0.8%(前回調査時より0.3ポイント低下)、小学校4.7%(前回調査時と同じ)、中学校7.5%(前回調査時と同じ)、高校15.9%(前回調査時より0.7ポイント上昇)。公立幼稚園以外のすべての学校種で過去最多となった。

 大学・短期大学・高等専門学校の教員の平均年齢は、大学49.4歳(前回調査時より0.3歳上昇)、短期大学52.7歳(同0.5歳上昇)、高等専門学校48.5歳(同0.8歳上昇)。すべての学校種で上昇し、過去もっとも高い平均年齢となった。教員の年齢構成では、40歳未満の比率がすべての学校種で前回調査時より低下。50歳以上の比率はすべての学校種で前回調査時より上昇している。

 大学・短期大学・高等専門学校の教員の採用者数は、大学、高等専門学校では前回調査時より減少しているが、短期大学では前回調査時より増加。離職者(定年退職者を含む)数は、すべての学校種で前回調査時より減少している。離職理由別にみると、定年以外では転職や家庭の事情が多い。
《奥山直美》

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