東京都教育委員会は2021年3月1日、慶應義塾大学SFC研究所と教育ダッシュボード開発に伴う共同研究について協定を締結したと発表した。都教委が進める、成績や出席情報、学習履歴といった教育データを可視化して分析する「教育ダッシュボード」の開発について共同研究を進める。 東京都教育員会は、デジタルを活用し、学びのスタイルを「知識習得型」から「課題解決・価値創造型」へと転換する「TOKYOスマート・スクール・プロジェクト」を推進している。この取組みのひとつとして、都立学校の児童生徒ひとりひとりの個別最適な学びを実現するために、成績や出席情報、学習履歴などのさまざまな教育データを可視化して分析する教育ダッシュボードの開発に取り組んでいる。 教育ダッシュボードの開発には、エビデンスベースの指導や子どもたちひとりひとりの個に応じた学びの実現に向け、取り上げるべき有効なデータの選択や実証研究の有用性の検証など、学術的な知見が必要となることから、今回、慶應義塾大学SFC研究所と協定を締結。慶應SFC研究所の「Society5.0時代の学びと教育・ラボ」と共同研究を進めることとなった。 共同研究の期間は、3月1日から2022年3月31日まで。教育ダッシュボードを構成する児童生徒に関するデータおよびデータに基づき分析する児童生徒の課題といった可視化する内容や、教育ダッシュボードの有用性に関する効果検証、データの取扱いにあたり自治体や学校で必要となる規約やガイドラインの整備などについて共同研究を進める。東京都教育委員会は、今回の共同研究を契機に「TOKYOスマート・スクール・プロジェクト」の早期実現に取り組んでいくとしている。