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学校の働き方改革、教諭の時間外労働が増加…東京都

 東京都教育委員会は2021年2月4日、2020年度(令和2年度)の学校における働き方改革について取組状況などを取りまとめ、公表した。臨時休業や感染症対策などがあった2020年度は、都立高校や都内公立小・中学校の教諭等の時間外労働が増加傾向にあった。

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令和2年度(2020年度)の学校における働き方改革について
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 東京都教育委員会は2021年2月4日、2020年度(令和2年度)の学校における働き方改革について取組状況などを取りまとめ、公表した。臨時休業や感染症対策などがあった2020年度は、都立高校や都内公立小・中学校の教諭等の時間外労働が増加傾向にあった。

 東京都教育委員会では、2018年2月に「学校における働き方改革推進プラン」を策定し、教員の長時間労働の改善に向け、多様な取組みを総合的に推進している。今回、2020年度の取組状況や2021年度の取組みなどをまとめた。

 2020年度は、新型コロナウイルス感染症への対応として都内公立学校では2020年3月から5月末まで臨時休業を行った。再開後は、長期休業期間の短縮や土曜授業の活用、部活動の自粛・時間短縮、学校行事の中止・延期などを実施。現在も感染症対策を徹底しながら教育活動を行っている。

 教員の1か月あたりの時間外労働(校外における時間外労働時間を含む)の状況をカードシステムデータにより、2019年10月と2020年10月で比較したところ、都立高校では45時間超の教諭等(主幹教諭・指導教諭・主任教諭を含む)の割合が5.8ポイント増加。一方、45時間超の副校長の割合は、都立高校で1.6ポイント、都立特別支援学校では15.8ポイント減少した。

 都内公立小・中学校では、小学校・中学校ともに80時間超の教諭等(主幹教諭・指導教諭・主任教諭を含む)の割合が2ポイント程度増加。小学校では、80時間程度超の副校長の割合が6.4ポイント減少した。

 都立学校では、夏季休業期間など原則5日以上の学校閉庁日の設定について、2020年度は臨時休業に伴う年間行事計画の変更により、各学校の実情に応じた日数に変更。都内公立中学校や都立学校には、部活動の実技指導や学校外での活動の引率を行う部活動指導員を配置しており、2020年度は36地区581人を補助対象に決定。都立学校では174校に733人を配置した。

 学習プリントの印刷や教員の授業準備をサポートするスクール・サポート・スタッフは、2020年度からは新型コロナウイルス感染症対策に係る校内の消毒などにも活用。都内公立小・中学校53地区1,698人を補助対象とした。

 また、国の「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」(いわゆる給特法)の改正を受け、服務監督権者である各区市町村教育委員会が在校等時間の上限などに関する方針を規則などで定められるよう、勤務時間条例を改正。東京都教育委員会としても、上限時間(原則1か月45時間、年間360時間)などを条例の施行規則に規定した。

 このほか、区市町村における働き方改革の取組状況によると、2020年12月末現在、在校等時間の把握状況は「カードシステム等による客観的に把握」が53地区、「校長等の現認や自己申告等により把握」が7地区、「未把握」が2地区。統合型校務支援システムについては、「導入済み」46地区、「導入予定あり」7地区、「未定」9地区であった。

 2021年度のおもな取組みには、「定期考査採点・分析システムを都立高校で全校展開」「教員OB等を活用し、負担の大きい校務を担う教員の授業時数の軽減を全都立学校で実施(小・中学校はモデル実施)」などをあげている。
《奥山直美》

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