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大学教員の平均年齢は過去最高…学校教員統計調査(中間報告)

 大学・短期大学・高等専門学校の教員の平均年齢は過去最高であることが、文部科学省が2020年12月22日に公表した「令和元年度(2019年度)学校教員統計調査」の中間報告から明らかになった。

教育行政 文部科学省
教員の平均年齢の推移(大学・短期大学・高等専門学校)
  • 教員の平均年齢の推移(大学・短期大学・高等専門学校)
  • 教員の平均年齢の推移(公立学校)
  • 教員の年齢構成(公立学校)
  • 大学院修了者の占める割合の推移(公立学校)
  • 教育職員の精神疾患による病気休職者数の推移
  • 教育職員の懲戒処分等の状況
 大学・短期大学・高等専門学校の教員の平均年齢は過去最高であることが、文部科学省が2020年12月22日に公表した「令和元年度(2019年度)学校教員統計調査」の中間報告から明らかになった。

 「学校教員統計調査」は、学校の教員構成や教員の個人属性、職務態様、異動状況などを明らかにするため、文部科学省が3年ごとに実施している。今回公表されたのは、令和元年度(2019年度)調査の一部をとりまとめた中間報告。調査対象は、国公私立の幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校、各種学校。なお、確定値の公表は2021年3月を予定している。

 初等中等教育機関、専修学校・各種学校における調査では、公立学校の本務教員(以下「教員」)の平均年齢は、幼稚園が40.6歳(前回調査時より0.4歳低下)、小学校が42.6歳(同0.8歳低下)、中学校が43.6歳(同0.3歳低下)、高等学校が46.1歳(同0.1歳上昇)。公立学校の教員の年齢構成については、幼稚園、小学校、中学校では前回調査時より30歳未満の比率が上昇し、50歳以上の比率が低下。一方、高等学校では、30歳未満の比率も50歳以上の比率も前回調査時より上昇している。

 公立学校の教員の学歴構成のうち、大学院修了者の占める割合は、幼稚園0.8%(前回調査時より0.3ポイント低下)、小学校4.7%(前回調査時と同じ)、中学校7.5%(前回調査時と同じ)、高等学校15.9%(前回調査時より0.7ポイント上昇)で、公立幼稚園以外すべての学校種で過去最多となっている。

 大学・短期大学・高等専門学校における調査では、教員の平均年齢は大学が49.4歳(前回調査時より0.3歳上昇)、短期大学が52.7歳(同0.5歳上昇)、高等専門学校が48.5歳(同0.8歳上昇)とすべての学校種で上昇し、過去もっとも高い平均年齢に。教員の年齢構成については、40歳未満の比率はすべての学校種において前回調査時より低下。一方、50歳以上の比率はすべての学校種において前回調査時より上昇している。

 また、文部科学省は「令和元年度(2019年度)公立学校教職員の人事行政状況調査」の結果も公表。47都道府県および20指定都市の計67教育委員会を対象とし、2019年度の状況を中心に調査している。

 2019年度の教育職員の精神疾患による病気休職者数は5,478人(全教育職員数の0.59%)で、平成30年度(2018年度)より266人増加。懲戒処分または訓告など(以下「懲戒処分等」)を受けた教育職員は4,677人(0.51%)で、2018年度から1,301人減少。このうち、体罰により懲戒処分等を受けた者が550人(0.06%)、わいせつ行為などにより懲戒処分等を受けた者が273人(0.03%)だった。
《桑田あや》

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