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上越教育大ら「地域課題解決型の学習基盤システム」共同研究

 上越教育大学、金沢エンジニアリングシステムズ(KES)、FAPは2020年8月31日、Society5.0に対応可能な人材育成を目的とした「小・中学校向け 地域課題解決型 学習基盤システムの試作」の共同研究および実証実験を開始すると発表した。

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共同研究の概要
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  • 試作した水田気象観測装置
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 上越教育大学、金沢エンジニアリングシステムズ(KES)、FAPは2020年8月31日、Society5.0に対応可能な人材育成を目的とした「小・中学校向け 地域課題解決型 学習基盤システムの試作」の共同研究および実証実験を開始すると発表した。10月ごろより実際の教育現場での実証実験を予定している。

 4月から小学校でのプログラミング教育が必修化されたが、各教育機関や自治体から「授業が手探りの状態である」との声が多く上がっているという。FAPが石川県金沢市を中心に子ども向けプログラミング体験イベントを開催している中でも、参加した学校関係者から「地域課題を解決できる能力が必要な世の中になるのではないか」「IoTの仕組みを取り入れた授業カリキュラムを作成できないか」との意見があがったことを受け、このたび3者による共同研究を進めることとなった。

 共同研究では、小・中学生が「地域の課題をIoTによって解決する能力」を身に付けることで、Society5.0に対応可能な能力を養うことを目的とし、小・中学校向けのカリキュラムに生かすことを目指す。

 共同研究は、気象情報や農業情報を対象に行う。まずは、初等教育向け、中等教育向けの2段階に分けて、データを収集し分析および活用するための学習基盤システムの試作を開発。10月ごろから、富山県氷見市などで子どもたちや学校の先生たちが参加する実証実験を行う予定だという。また、初等・中等教育の各教育課程内での利活用についても考察を進める。

 共同研究において、FAPは、これまでのイベント運営を通じて得たさまざまな知見の提供と、実証実験としてのイベントの場の提供、教材に必要なマニュアルの作成を行う。KESは、自社の「組み込みシステム」技術、IoTにおける「エッジコンピューティング」技術を活用し、クラウドと連携した地域の身近な課題解決にも活用可能、かつ、持続可能な学習基盤システムの構築をサポート。上越教育大学教育情報システム研究室は、実践に基づく初等・中等教育におけるプログラミング教育のカリキュラム開発、および指導者育成プログラムなどの研究を行うとしている。
《畑山望》

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