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私学の感染予防、9割超が消毒液配備…教職員対策は後回し

 全国私立学校教職員組合連合は2020年8月6日、「『臨時休校・学校再開』にかかわる私学の生徒と学校実態調査」の結果を公表した。学校の感染予防は、9割超が教室などに消毒液を配備し、8割弱が子どもの検温を実施する一方、教職員対策は後回しになりがちな実態にあった。

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  • 教職員への感染防止策
 全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)は2020年8月6日、「『臨時休校・学校再開』にかかわる私学の生徒と学校実態調査」の結果を公表した。学校の感染予防は、9割超が教室などに消毒液を配備し、8割弱が子どもの検温を実施する一方、教職員への対策は後回しになりがちな実態にあった。

 「『臨時休校・学校再開』にかかわる私学の生徒と学校実態調査」は、2020年6月~7月末の期間で加盟校の教職員組合を中心に調査用紙を配布し、各学校(全日制私立高校および私立中学校)の協力を得て回収。27都道府県217校から回答を得た。

 休校中の取組みは、「家庭学習配布」80.2%、「オンライン学習(授業・教材配信、TV放映含む)」74.2%、「定期的な家庭連絡」「分散登校」61.8%の順に多く、オンラインを利用した双方向授業は38.2%にとどまった。記述欄には158校から記述回答があり、家庭のICT環境の差によるオンライン授業の困難さや学びの公平性についての指摘が4割以上にのぼった。

 学校での感染予防は、「教室等への消毒液の配備」が91.7%と最多。「子どもの検温」77.9%、「分散登校」68.7%、「トイレ等の清掃・消毒」61.8%、「マスクの配布」58.1%と続いた。記述欄には128校から記述回答があり、「少人数学級の実現」の要望をあわせて、「教室の密」解消の困難さを訴える内容が4割弱を占めた。

 再開後の教育課程については、「長期休業期間の短縮」が91.2%、「行事の縮減」が79.3%にのぼった。「学習単元の調整」は14.7%、「土曜授業の実施・拡大」は12.4%、「放課後補習実施(または増)」は8.3%、「平日の授業時間の増加」は4.6%にとどまった。多くの学校が、平日の授業時間の組み方は変更せず、休業期間の短縮と行事縮減で授業数を確保しようとしていることがうかがえる結果となった。

 教職員への感染防止策では、「在宅勤務の奨励」は52.1%、「勤務時間の縮減」は43.3%にとどまり、学校再開後はほとんどなかった。このほか、「検温等体調の報告」49.3%、「職員室3密回避対策」44.2%、「マスクの配布」43.8%など。全国私教連では「どの項目も5割を超えない数値になっており、教職員への感染防止対策は、自己責任、または後回しになっているのが実状」と指摘している。

 専任教職員の服務・労働条件に関する記述回答では、在宅勤務やオンライン授業準備、分散登校、消毒作業による就業時間の延長など、労働時間問題が第1課題にあげられている。
《奥山直美》

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