矢野経済研究所は2026年10月22日、教育産業市場に関する調査結果を公表した。2025年度の教育産業における市場規模は、前年度比0.5%増の2兆8,705億1,000万円となった。学習塾などが伸び悩む一方、企業向け研修サービスなどが市場全体を牽引した。
調査は2026年6月~9月、学習塾、予備校、通信教育事業者、資格取得学校、語学スクール、幼児教室、体操教室、研修サービス事業者、eラーニング事業者、学習用教材会社、業界団体、管轄省庁などを対象に、矢野経済研究所の専門研究員による面談、ヒアリング、文献調査を併用して実施した。
教育産業市場とは、学習塾・予備校、家庭教師派遣、通信教育(幼児向け・学生向け・社会人向け)、幼児向け英会話教材、資格取得学校、資格・検定試験、語学スクール・教室、幼児受験教育、知育主体型教育、幼児体育指導、企業向け研修サービス、eラーニング・デジタル教育市場、学習参考書・問題集の主要15分野をさす。
2025年度の教育産業全体の市場規模(主要15分野計)は、事業者売上高ベースで前年度比0.5%増の2兆8,705億1,000万円となった。
2025年度の調査で前年度比でプラス成長となったのは「資格・検定試験市場」「語学スクール・教室市場」「幼児体育指導市場」「企業向け研修サービス市場」「eラーニング・デジタル教育市場」「学習参考書・問題集市場」の6分野。そのうち「企業向け研修サービス市場」が大幅に拡大した。
また、「eラーニング・デジタル教育市場」は、企業のDX推進にともなう戦略的投資に支えられた法人向け(BtoB)や個人向け(BtoC)で語学・資格関連が伸びたことで、3年ぶりのプラスとなった。
一方で、少子化の影響などを受けて「学習塾・予備校市場」は、中学受験需要や授業料値上げによる下支えがあるものの、地方を中心に停滞傾向となった。「通信教育市場」についても、幼児・学生・社会人向けともに停滞から脱しきれていない。
また、大学の年内入試(総合型・学校推薦型選抜)による通塾期間の短期化や、教育DX投資の増大などにより、大手各社が生き残りをかけて株式の非公開化(上場廃止)や再編などを進めている。
2026年度の教育産業全体の市場規模(主要15分野計)は、前年度比0.4%増の2兆8,821億6,000万円になると予測。「資格・検定試験市場」「幼児体育指導市場」「企業向け研修サービス市場」「eラーニング・デジタル教育市場」「学習参考書・問題集市場」の5分野でプラス成長が見込まれ、引き続き「企業向け研修サービス市場」が全体市場の成長を下支えする見通しだ。








