関芳弘文部科学大臣は2026年10月2日の会見で、世界大学ランキングを受け、大学の教育・研究力の強化や国際化を進める考えを示した。あわせてAI人材の育成や「AI for Science」の推進などについても説明した。
英教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が発表した世界大学ランキング2027では、東京大学が27位、京都大学が62位となり、いずれも前年から1つ順位を下げた。
これについて関大臣は、文部科学省ではさまざまな指標を参考にしながら、国際的に伍していける大学の教育・研究力の強化に取り組んでいると説明。大学の教育・研究力は多面的に測る必要があり、ランキングの順位のみで評価することはできないとした一方、世界大学ランキングは「大学の国際的な評価を知るための一助になり得る」との認識を示した。
大学の国際的な価値を高める取組みには、多様な研究大学の振興、大学の国際化の一体的な推進、国際頭脳循環の促進などをあげた。日本人の海外派遣や多様で優秀な留学生の受入れ、世界トップレベルの人材の招へい・受入れ、国際共同研究などを推進していく考えを示した。
AI人材の育成やAIに関する研究開発については、「非常に重要である」と強調。初等中等教育では、安全かつ主体的にAIを活用できる環境を整備するとともに、生成AIガイドラインの2026年度中の改定などを通じて、情報活用能力の抜本的な向上を図る。
高等教育では、企業など外部機関が実施する講座の活用や、AIを活用した意思決定・業務変革を意味するAXを推進し、生産性向上や新たな価値の提示につながる人材育成モデルの創出に取り組む。社会人についても、産学官連携によるリスキリングプログラムを開発・提供するとした。
研究開発では、科学研究にAIを活用する「AI for Science」を推進するとともに、基礎研究を含むAI研究開発力の強化や、それを支える研究インフラの構築などに取り組む。AI技術の急速な進展による恩恵とリスクの両面を踏まえ、「世界でもっともAIを開発・活用しやすい国」の実現に貢献していく考えを示した。
一方、北海道大学で組織的なアカデミックハラスメントが認定された問題については、大学に確認したところ、学内規定などに基づき対応が行われたと説明を受けているとした。ハラスメントは「本当にあってはならないもの」であり、今回の事案について「誠に遺憾である」と述べた。文部科学省としても、実効性のある再発防止策を含め、大学で適切な対応が図られるよう「必要な指導・助言を行ってまいりたい」とした。







