文部科学省の松本洋平大臣は2026年6月2日の記者会見で、多様な学習スタイルを実践する都内の高校3校を視察し、生徒の自主性や対面教育の重要性を再確認したと報告した。質疑応答では、平和学習の政治的中立性や、「主務教諭」設置の進捗状況について言及した。
松本大臣は6月1日、東京都内の高校3校(都立立川緑高校、NHK学園高校、都立国立高校)を訪問し、各校の生徒と意見交換を行った。特に多摩地区初のチャレンジスクールとして開校した立川緑高校と、日本初の広域通信制高校であるNHK学園高校については、中学時代に不登校を経験した生徒が多く在籍していることに触れ、そうした生徒たちが新たな環境で夢や希望に向かって努力している姿を目の当たりにし、国としてしっかり応援していく必要性を痛感したと述べた。また国立高校では、放課後の自学自習支援の取組みも視察。生徒たちが自分の学びと真剣に向き合っている姿が印象的だったと述べた。今回の視察で得られた知見は、今後の政策検討に生かしていく方針としている。
一方、沖縄での平和学習をめぐっては、特定の政治活動に偏らず、多角的な視点を提示することの必要性を強調した。沖縄への修学旅行や見学先を変更しようとする動きに対しては、学習指導要領の内容にも触れ、沖縄を含めた現場を訪れる平和学習をむしろ進めてほしいとの考えを示した。また、一部で「教員が萎縮している」との声があることについては、適切に平和学習を行っている現場においては「心配いただく必要はまったくない」と明言した。新たなガイドライン策定を求める動きに対しては、現時点で作成する考えはなく、既存の通知などに基づく適切な判断を求めた。
また、教員の負担軽減を目指して2026年4月に創設された新たな職「主務教諭」については、2025年12月時点の調査で23の自治体が創設予定と回答していると説明した。関係条例の整備などに一定の時間が必要となるため、現在、各自治体で準備が進められている段階との認識を示した。
「主務教諭」は、教育活動に関して教職員の総合的な調整を行う職として位置付けられており、各自治体で地域や学校の実情に応じた検討が進められている。文部科学省は、今後も制度の趣旨を丁寧に説明するとともに、先行自治体の事例を横展開することで、各教育委員会での検討を後押ししていくとしている。







