文部科学省の松本洋平大臣は2026年4月10日の記者会見で、大学のガバナンス改革や、倒木事故を受けた学校内の安全点検など教育分野に関わる複数の課題について言及した。とくに、不祥事を受けた東京大学のガバナンス改革については、全学的に実効性のある再発防止策を実行するよう求めた。
東京大学をめぐっては、同大医学部附属病院で不祥事が相次いだことを受け、大学側がガバナンス改革を断行する意向を発表。リスク管理体制の強化や縦割り構造の見直し、附属病院を医学部から切り離して大学本部による運営管理とするといった方針が示された。この改革方針を受け、大臣は、単なる一部局の対応にとどまらず、大学全体として実効性ある再発防止策を具体化することが重要だと指摘。あわせて、分野横断的な連携の強化は、不祥事防止だけでなく新たな知的価値の創出にも資する取組みであるとした。
また、国際卓越研究大学の認定に関して、東京大学が継続審査の対象となっていることに触れ、ガバナンス改革の進捗も含めて有識者会議で継続的に確認していく考えを示した。大学の信頼回復と国際競争力の強化の両立に向け、改革の実効性が問われる局面にある。
学校内の安全対策については、校内の樹木管理などについて言及した。強風や老朽化により桜の木が倒れる事故が全国で発生したことを受け、学校内においても同様のリスクがあるとの認識を示し、学校設置者に対して対象箇所の把握と定期的な樹木点検の徹底を求めた。過去の事故を教訓に、文部科学省は安全点検の留意事項の周知や担当者向け講習を実施しており、引き続き事故防止に向けた取組みを進める方針を示した。
あわせて、4月から放送される専門高校を舞台にしたテレビドラマ「サバ缶 宇宙へ行く」と文部科学省がタイアップしたことを報告。「夢が夢で終わらない場所、それが専門高校」というキャッチコピーを掲げたポスターを全国の中学校や義務教育学校へ配布し、進路選択期にある中学生や保護者に対して、専門高校での学びやキャリアの可能性を伝えていく考えを示した。
このほか会見では、理化学研究所を訪れ、AI for Science時代に必要なデータのあり方や研究セキュリティなど、最新の研究について視察したことを報告。引き続き日本の「強い経済」の実現につながるような科学技術の振興も取り組む考えを示した。デュアルユース技術に関する大学の自主性の尊重、スポーツによる健康増進の経済効果、ロケット開発の状況などについても言及があった。







