広島大学は2025年11月20日、韓国の延世大学において、大学間国際交流協定の締結式を執り行った。広島大学からは越智光夫学長、金子慎治理事・副学長(グローバル化担当)、金ミンジュ副理事(キャンパス国際化担当)の3名が出席。新たな連携強化に向けた第一歩を踏み出した。
締結式では、延世大学のユン・ドンソプ学長、キム・ヨンチャン国際担当副学長ら関係者による温かい歓迎を受けた。続く、意見交換では延世大学側から、ソウルなど3キャンパス体制のもと、約4万人の学生と7,000人規模の教職員を擁する総合大学として、幅広い分野で国際的な教育・研究活動を展開している点が紹介された。また、年間6,000人を超える留学生の受入れや、国際サマースクール/ウィンタースクールなど短期プログラムへの取組み、IBMスーパーコンピュータを活用したAI・デジタル分野の国際共同研究など、先進的な取組みも共有された。
一方、広島大学側からは、同大の歴史や研究成果を多言語で発信する試みとして、弘兼憲史氏作画の漫画「ヒロ子さんと巡る広島大学」を紹介。同作品は日本語に加え、韓国語・英語・中国語・インドネシア語・ベトナム語に展開しており、海外向けの魅力発信ツールとして活用されている。さらに、半導体・デジタルものづくり・再生医療・ゲノム編集といった研究クラスターや、世界の大学トップを広島に招き、被爆の実相を共有しながら平和構築に向けた大学の役割を議論する「平和学長会議」についても説明がなされた。
会談では、双方の過去の交流にも触れられた。ユン学長が医学部生時代に広島で被爆者の治療ボランティアに従事した経験、越智学長が2003年に延世大学100周年記念館で関節鏡実演会のライブ手術を行ったことなど、広島とソウルにゆかりある思い出を振り返り、懐かしさを分かち合う場面も見られた。
両大学は今後、相互の特色を生かした研究や教育、学生交流などを進める考え。今回の協定を契機として、両大学の信頼関係が一層強まり、日韓両国における学術・文化交流の発展が期待される。








