文部科学省は2025年8月21日、学校給食への有機農産物等使用促進による食の指導充実に関する調査研究における3次公募を開始した。先進事例の創出に向けた調査研究を行うため、都道府県や市区町村等の教育委員会を対象に9月25日正午まで企画提案を受け付ける。
学校給食において、有機農産物等を活用することは、地域の食文化・産業への理解や生産者への感謝の気持ちを育むとともに、環境負荷低減や持続可能な食料生産の促進などに対する児童生徒の理解を深める観点からも有効とされる。 他方、有機農産物等は学校給食に必要な量を確保することが難しく、活用には学校・教育委員会・生産者・流通業者等の関係者間で頻繁に協議を行う必要があるなど課題がある。
同事業は、学校給食における有機農産物等の使用促進および、それを通じた児童生徒への食育の推進を目的として、先進事例の創出に向けた調査研究を行うもの。具体的には、有機農産物等を円滑かつ安定的に活用するための連携モデルや、学校給食の安定的な運営に向けた効果的な契約の在り方、全国の学校において参照することができるような指導資料や教材案の作成などを想定している。
対象は、都道府県や市区町村等の教育委員会。委託額は1件あたり上限680万円で、採択件数は3件を予定。委託期間は契約日から2026年3月31日まで。
公募締切は、9月25日正午必着。提出物は、企画提案書、経費積算の根拠資料、そのほか必要と思われる資料。再委託先が地方公共団体でない場合のみ誓約書も必要になる。提出は電子メールで受け付ける。メールの件名は「【企画提案】学校給食への有機農産物等使用促進による食の指導充実に関する調査研究(教育委員会名)」とし、文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課学校給食・食育係宛に期限内に提出する。
審査は9月下旬から10月上旬ごろに実施し、採択決定は10月中旬ごろ。契約締結は10月下旬ごろを予定している。文部科学省のWebサイトでは、公募要領のほかに、同事業の公募説明動画や事業概要なども公開している。