北海道大学大学院教育推進機構オープンエデュケーションセンターは2025年5月8日、北海道大学附属図書館の北図書館内に「Digital Creative Grids(グリッズ)」を開所した。グリッズは、デジタルツールを用いた教育手法の開発を通じて、学生の創造性を育み、新たなイノベーションを生み出す人材育成を目指す。
グリッズでは、アドビが提供するAdobe Expressなどのクリエイティブツールを活用し、ワークショップやセミナーを定期的に開催する。これにより、学生が主体的に学習に取り組み、実社会で活用できる実践的なスキルの習得を支援する環境を整備している。
さらに、グリッズで開発された教材や教育手法は「Digital Literacy Learning Commons」としてインターネット上に一般公開される。これにより、北海道大学内にとどまらず、デジタルツールを用いた先進的な教育手法を導入しようとする国内外の教育機関や学習者と知見を共有し、新たな高等教育の発信拠点としてグローバルに貢献することを目指している。
開所式では、北海道大学の学生が参加するAdobe Expressを活用した実践的なワークショップ形式の模擬授業も実施された。山本文彦理事・副学長は開会の辞で、「グリッズは、学生たちがAdobeのクリエイティブツールを使って創造的な学びを行う場であると同時に、学生だけでなく教職員同士が結びつき、北大全体のネットワークを作る場でもある」と述べた。
松王政浩センター長は閉会の辞で、「グリッズは本学あるいは大学の垣根を越えた教育改革の実質的な起爆剤として機能するため、関係者・スタッフの皆様のお力添えをいただきながら、これを大事に育てていきたい」と語った。