富士ソフトは2025年3月18日、ポケトークが開発・販売するAI通訳機「ポケトーク S」の学校向けモデルの取り扱いを開始した。教育現場の多国籍化にともない、児童・生徒および保護者と教員間のコミュニケーション支援が急務となっている中、同製品の導入が期待される。
文部科学省の調査によれば、日本語指導が必要な児童・生徒は過去10年間で約2倍に増加している。このような背景から、富士ソフトは2024年11月より「ポケトーク S2」の取り扱いを開始し、製造業や訪日外国人客対応の店頭、海外出張時のビジネスシーンなどでのコミュニケーション支援を行ってきた。そして今回、教育現場の多国籍化に対応するため、「ポケトーク S」の学校向けモデルの取り扱いを開始することとなった。
「ポケトーク S」は、74以上の言語で使用可能なAI通訳機で、ボタンを押して話すだけで多言語での会話ができる。カメラ翻訳機能を搭載しており、教科書や参考書のテキストを撮影すると翻訳結果が表示される。また、複数のポケトークをつないでコミュニケーションが取れるグループ翻訳機能もあり、母国語で話せば相手が設定した言語で一斉にメッセージを送信できる。これにより、教育現場における児童・生徒および保護者と教員間のコミュニケーションが円滑になり、言葉の壁を超えた学習支援や信頼関係構築に寄与することが期待される。
「ポケトーク S」の価格は3万1,680円(税込)。対象は保育園、幼稚園、小中学校、高等学校、専門学校、大学、教育委員会。
富士ソフトはこれまで、ICT分野における技術力や開発力を活用した教育ソリューションを提供し、日本の教育現場を支える取組みを続けてきた。今後も、教育に関するノウハウや実績を生かし、「ポケトーク S」シリーズを活用した教育現場の活性化やDX化に貢献していくとしている。