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熊本市、教員採用試験に「大学3年生チャレンジ選考」導入

 熊本市教育委員会は2025年1月24日、2026年度の熊本市立学校教員採用選考試験における変更点を発表した。大学3年生を対象とした「チャレンジ選考試験」を新たに実施し、大学推薦制度の対象を拡大する。

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熊本市立学校教員採用選考試験情報
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 熊本市教育委員会は2025年1月24日、2026年度の熊本市立学校教員採用選考試験における変更点を発表した。大学3年生を対象とした「チャレンジ選考試験」を新たに実施し、大学推薦制度の対象を拡大する。

 今回の変更は、教員採用試験の受験者に対する機会の拡大と、教育現場における多様な人材の確保を目的としている。特に、大学3年生を対象としたチャレンジ選考試験は、大学3年次に一次試験の教職科目と専門教科、特別支援教育の試験を受験できる制度で、一定の点数を満たした者は「選考通過者」として認定される。選考通過者は、4年生になった際に、同じ校種・教科で受験する場合、一次試験が免除される。

 また、大学推薦制度の対象校種等が拡大され、小学校一般に加え、小学校特別支援教育推進、中学校・高等学校一般(国語・数学・理科・美術・家庭・英語)、中学校・高等学校特別支援教育推進も対象となる。さらに、評価基準も「優」以上が80%以上から70%以上に緩和され、より多くの学生が一次試験の全免除を受けられるようになった。

 臨時的任用教員等に対する一次試験の全免除条件も変更され、これまでの24か月以上の経験から12か月以上の経験に緩和された。これにより、熊本市立学校での勤務経験がある者が、より受験しやすくなる。

 さらに、過去に国公立学校で正規教員として36か月以上勤務した経験がある者や、国公立学校で臨時的任用教員等として36か月以上勤務した経験がある者も、一次試験が免除される新たな制度が設けられた。これにより、経験豊富な人材が教育現場に戻りやすくなることが期待される。

 特別支援教育推進区分については、採用後2年以内に免許状を取得することを条件に受験が可能となり、特別支援教育の推進が図られる。

 試験日程は、第一次選考試験が2025年6月15日、第二次選考試験が7月下旬から8月上旬に実施される予定。詳細は、4月中旬に熊本市教育委員会のWebサイトで発表される予定で、同時に電子申請サービスによる出願受付が開始される。

《神林七巳》

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