名古屋市教育委員会は2025年1月24日、2025年度実施の名古屋市公立学校教員採用選考試験について、特例の拡充と面接形式の変更を発表した。2次試験の集団面接を廃止し、個人面接を2回に分けて実施。特例として専修免許状を所有する志願者らに対する試験免除を拡充する。
今回の変更の背景には、より適切な人材を選抜するための試験制度の見直しがある。特に、個人面接の強化により、志願者の個別能力をより詳細に評価することが目的とされている。2次試験の受験対象者には、模擬指導の課題が事前に周知される予定であり、障害者特別選考でも個人面接が実施される。個人面接はそれぞれ20分間行われ、2回目の面接には模擬指導が含まれる。
専修免許状を所有する志願者に対しては、1次試験の「専門」が免除される特例が追加された。対象となるのは、高等学校・中学校・特別支援学校教員の志願者で、特定の免許状を所有または取得見込みの人。特に、理科や技術、特別支援教育に関わる専修免許状をもつ志願者が対象となる。
さらに、名古屋市で2年以上の常勤講師経験がある志願者に対する特例も拡充された。これまでの「総合教養」免除は加点へ、「専門」加点は免除に変更する。また、新たに常勤講師として勤務を開始する志願者に対しても、1次試験の「総合教養」の加点が適用される。
名古屋市以外の国公立学校に勤務する本務教諭に対する特例も拡充され、高等学校が対象に追加された。特別支援学校教員を志願する場合には、1次試験のすべてが免除される。この特例は、名古屋市以外で2年以上勤務している本務教諭が対象となる。
大学推薦特例についても、対象が拡大され、推薦人数の上限が増加した。中学校(理科・技術)や高等学校(理科・工業・商業)、特別支援学校の志願者が対象で、在学する大学の推薦を受けた人が1次試験の「総合教養」「専門」の免除を受けることができる。
名古屋市教育委員会は、2025年4月以降に示される募集要項で、詳細な特例内容や申込受付期間を確認するよう呼びかけている。今回の変更は現時点のものであり、今後さらに特例が追加される可能性がある。志願者は、最新の情報を確認し、適切な準備を行うことが求められる。