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岡山県教員採用試験、大学3年生対象の選考など変更点

 岡山県は2025年1月16日、2026年度の岡山県公立学校教員採用候補者選考試験の概要を発表した。1次試験は筆記試験を2025年7月5日、面接試験を7月5日以降、2次試験は面接試験・模擬授業等を8月18日以降の指定する日に実施する。また、試験の変更点や、大学3年生を対象とした「チャレンジ選考」についても発表した。

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2026年度岡山県公立学校教員採用候補者選考試験
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 岡山県は2025年1月16日、2026年度の岡山県公立学校教員採用候補者選考試験の概要を発表した。1次試験は筆記試験を2025年7月5日、面接試験を7月5日以降、2次試験は面接試験・模擬授業等を8月18日以降の指定する日に実施する。また、試験の変更点や、大学3年生を対象とした「チャレンジ選考」についても発表した。

 岡山県が実施する教員採用試験は、県内の市町村立学校(岡山市立を除く)と県立学校に勤務する教員を選考するもの。今回の変更は、教育現場の多様なニーズに応えるためのものであり、特に特別選考の新設が注目される。特別選考では、グローバル人材や現職教員、民間キャリアを持つ者など、さまざまな背景を持つ人材を対象にしている。

 試験日程は、第1次試験が7月5日から13日まで、第2次試験が8月18日から24日までの期間で指定する日に実施予定。特別選考では、秋選考として11月15日と16日に試験が実施される。

 試験の変更点は、小学校の体育実技試験を廃止し、1次試験の面接の中で実施していた地域枠に関するプレゼンテーションを廃止、理数枠・英語枠・社会人枠も廃止する。特別支援学校教諭の受験資格として、出願要件の基礎免許状に「幼稚園教諭免許所有者」を追加する。また、新たに「教師への道」研修を修了した者を対象とする特別選考を導入する。

 さらに、奨学金返還支援事業も実施する。日本学生支援機構の奨学金返還の一部を支援することで、経済的負担を軽減し、より多くの人々が教職を目指すことができる環境を整える。

 特別選考の新設により、大学3年次等チャレンジ選考に合格した者を対象とする選考を行う。この選考に合格した者は、翌年の2027年度試験で筆記試験が免除される。試験は7月5日に岡山市内の高等学校で実施予定。この新たな選考制度は、大学3年生が早期に教員採用試験に挑戦できる機会を提供することを目的としている。岡山県教育委員会は、将来の教員不足に備え、優秀な人材を早期に確保するための施策として、この制度を導入した。対象となるのは、大学および大学院の最終年次の1年前に在籍している者で、短期大学や科目等履修生は含まれない。

 大学3年生を対象とした「チャレンジ選考」の対象となる校種・職種は、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、養護教諭である。ただし、高等学校の書道・福祉は除外され、地域枠での選考も行われない。また、身体に障害のある者を対象とした選考も実施され、障害の程度が1級から6級までの者が対象となる。

 「チャレンジ選考」の試験内容は、校種・職種に応じた教科専門試験や教職教養試験が行われる。特に、高等学校の地理歴史や公民の教科専門試験では、互いの分野から基礎的な内容の問題が一部出題される。さらに、英語や情報の資格を有する者には、教科専門試験での加点が行われる。英語の資格では、TOEICやIELTSなどの基準を満たす者に10点が加点される。また、情報処理技術者試験に合格した者には、最大10点の加点がある。

 令和9年度試験では、チャレンジ選考の合格者が特別選考試験に出願することで、筆記試験が免除される。ただし、出願する校種・職種及び教科は、チャレンジ選考と同一でなければならない。

 実施要項の交付・受付は、2025年4月中旬から5月中旬にかけて行われ、出願はインターネットを通じてのみ受け付けられる。実施要項は、岡山県教育庁教職員課のホームページからも入手可能で、郵送による交付も受け付けている。

《神林七巳》

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