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公立高の履修単位数、約98%が学習指導要領の最低基準を上回る

 文部科学省は2024年6月25日、2023年度(令和5年度)公立高校における教育課程の編成・実施状況調査の結果を発表した。2023年度入学者に卒業までに履修させる単位数について、全日制課程普通科の97.9%が、学習指導要領に定める最低基準である74単位を超えて設定していた。

教育行政 文部科学省
修得単位数、履修単位数の状況
  • 修得単位数、履修単位数の状況
  • 卒業までに履修させる単位数の設定状況
  • 週あたりの授業時数

 文部科学省は2024年6月25日、2023年度(令和5年度)公立高校における教育課程の編成・実施状況調査の結果を発表した。2023年度入学者に卒業までに履修させる単位数について、全日制課程普通科の97.9%が、学習指導要領に定める最低基準である74単位を超えて設定していた。

 調査は、公立高校および中等教育学校後期課程のうち、無作為に抽出した1,240校を対象に実施。学校数の詳細は、全日制普通科など327校、専門学科305校、総合学科173校、定時制の普通科など197校、専門学科122校、総合学科 40校、通信制の普通科など65校、専門学科10校、総合学科1校。

 2023年度入学者に卒業までに修得させる単位数について、学習指導要領に定める最低基準である74単位を超えて設定している学校の割合は、全日制課程の普通科において65.9%、同専門学科72.6%、同総合学科46.3%。また、履修させる単位数について、学習指導要領の最低基準74単位を超えて設定している学校の割合は、全日制課程の普通科で97.9%、同専門学科97.6%、同総合学科95.9%だった。

 履修させる単位数の設定について、全日制課程において最低基準の「74単位」にとどまるのは普通科で2.1%、同専門学科2.3%、同総合学科4.1%にすぎなかった。割合がもっとも高いのは「85~94単位」で、全日制課程普通科で58.3%、同専門学科69.2%、同総合学科85.4%。「95単位以上」設定している学校も、全日制課程普通科で32.2%、同専門学科25.8%におよび、同総合学科でも5.8%みられた。

 定時制課程では、「75~84単位」で設定している学校が多く、ついで「74単位」、通信制課程では「74単位」で設定している学校が多かった。

 週あたりの授業時数の状況について、2023年度入学者の今年度の状況は「30~32単位時間」と設定している学校の割合がもっとも高く、全日制課程普通科で72.4%、同専門学科73.8%、同総合学科79.5%。週あたりの授業時数が「33~35単位時間」「36単位時間以上」としている学校も、全日制課程普通科で24.2%、同専門学科17.8%、同総合学科で6.4%みられた。なお、ここでは1単位時間を50分として計算している。長期休業中の集中講座や補習などは含めず、年間を通じてもっとも典型的な週間における、週あたりの授業時数について取りまとめている。

 年間の総授業日数について、2023年度は「190日~199日」で設定している学校がもっとも多く、全日制課程普通科で55.5%、同専門学科56.0%、同総合学科60.8%。「210日以上」で設定している学校も、全日制課程普通科で1.8%、同専門学科0.3%、同総合学科0.6%みられた。

 調査結果の詳細は、文部科学省Webサイトに掲載されている。

《木村 薫》

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