東京都教育委員会は2023年5月11日、都立高校の生徒125人分の個人情報が含まれた給付型奨学金実績報告書を紛失したことを発表した。発表時点で外部流出等、2次被害の報告はないという。
所在不明となった書類は、都立高校1校から送付され、教育庁都立学校教育部高等学校教育課で受領した「令和4年度給付型奨学金実績報告書」で、生徒125名分の学年、生徒番号、氏名、給付型奨学金の実績額等が記されていた。
都教委によると、給付型奨学金実績報告書が未提出の高校への問合わせの際、当該高校から「すでに発送済み」との指摘があり、確認の結果、4月10日に受領済みとなっていることがわかったという。その後、書類の発見には至っていない。
書類の行方については、4月10日受領分の開封済み封筒に紛れ、未開封のまま誤廃棄された可能性が高いとみている。廃棄された封筒はすでに溶解処分となっていることを確認しており、現時点での外部への流出等、2次被害の報告はないという。
事故発生後、生徒の保護者に対し紛失の経緯とお詫びの文書を送付したうえで謝罪した。今後は、個人情報を厳正に管理するとともに、受領した書類の処理や廃棄にあたっては、複数人で確認する等の基本的な処理ルールについて、再度徹底していくとしている。