国立大学協会は、大学入学共通テストで英語認定資格・検定試験の活用、記述式問題の出題が見送られたことを受け、「2020年度以降の国立大学の入学者選抜制度－国立大学協会の基本方針－」を改訂し、「大学入学共通テストの枠組みにおける英語認定試験および記述式問題の活用に関するガイドライン」等を廃止した。 文部科学省は、2021年7月30日付の通知「『令和7年度（2025年度）大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告』および『令和7年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告』について」において、「『大学入学共通テスト実施方針』について」と「『大学入学共通テスト実施方針（追加分）』の策定について」を廃止し、大学入学共通テストの枠組みにおける英語民間資格・検定試験の活用、記述式問題の出題を見送ることを明らかにしている。 国立大学協会は、これを受けて「2020年度以降の国立大学の入学者選抜制度－国立大学協会の基本方針－」において運用停止としていた、大学入学共通テストの枠組みにおける英語認定試験、記述式問題（国語・数学）に関する記述部分に係る個所を削除。9月17日付で改訂した。改訂後の基本方針では、総合的な英語力の評価について加筆し、「国立大学においては、各大学のアドミッション・ポリシーに基づき、さまざまな方法により総合的な英語力の評価を行う。なお、英語民間資格・検定試験等を活用する場合には、入学志願者の受験機会の公平性・公正性に留意する」と記している。 2018年に策定した「大学入学共通テストの枠組みにおける英語認定試験および記述式問題の活用に関するガイドライン」と「大学入学共通テストの枠組みにおける英語認定試験および記述式問題（国語）の活用にあたっての参考例等について」については、廃止することを決定した。 国立大学協会では、今回の改訂について「現行の国立大学協会の入試方針について運用停止個所を整理したもの」と説明。新学習指導要領に対応した2024年度以降の入試の方針については、あらためて公表する予定としている。
