文部科学省は2020年12月15日、「GIGAスクール構想の拡充」など第3次補正予算案への対応について教育委員会に通知した。補正予算案で学校施設環境改善交付金に計上された整備事業やGIGAスクールサポーターの活用を検討するよう要請している。 2020年度(令和2年度)第3次補正予算案が12月15日に閣議決定された。補正予算案では、GIGAスクール構想の拡充として、高等学校段階の低所得世帯の生徒が使用するPC端末の整備支援に161億円、家庭学習のための通信機器整備支援に21億円、オンライン学習システム(CBTシステム)の導入に22億円が計上された。 高等学校段階の低所得世帯の生徒が使用するPC端末の整備支援(案)では、都道府県や市区町村を対象に、高校の学習者用コンピュータの整備に要する経費として、1台あたり4万5千円を上限に国が補助する。ただし、低所得世帯の数を上限台数とし、これを超える台数の希望があった際には、予算の範囲内で調整を行う。 家庭学習のための通信機器整備支援(案)では、都道府県や市区町村を対象に、小中高校生が学校活動の学校活動の一環として行う家庭での学習活動において、インターネット利用を利用するために必要となるインターネット回線への接続機能を有する可搬型通信機器(モバイルWi-Fiルータなど)の購入費として、1台あたり1万円を上限に国が補助する。ただし、低所得世帯の数×1万円で算出された額を補助上限額とし、これを超える希望があった際には、予算の範囲内で調整を行う。 高校の1人1台端末の整備は今回の補正予算に含まれないが、義務教育段階で1人1台端末環境で学んだ児童生徒が高校に進学しても切れ目なく同様の環境で学べるよう、国の支援も活用しつつ計画的に取り組むことを求めている。