東京都教育委員会は2026年8月20日、改訂版「東京都における中学校の部活動改革に関する推進計画」を公表した。2026年度(令和8年度)から6年間の「改革実行期間」を見据え、生徒の活動満足度や教員の負担軽減につながる具体的な「成果指標(KPI)」を新たに設定した。
東京都のアンケート調査によると、「部活動の指導や運営、大会運営に負担を感じている教員」は約8割にのぼり、「休日の指導や運営に携わりたくない教員」は約7割を占めている。一方で、生徒側も「参加したいスポーツ・文化活動が学校や地域にある」と回答した割合は約7割にとどまっており、生徒の活動機会の確保と教員の負担軽減の双方が急務の課題となっている。
改訂版「東京都における中学校の部活動改革に関する推進計画」は、別途策定した「部活動改革および地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」を踏まえ、2026年度から2031年度(令和13年度)までの改革実行期間の展望を明らかにし、都内公立中学校等における部活動の地域展開を推進することを目的に策定したもの。2026年3月に策定した推進計画の成果指標の考え方を踏まえ、「中学校におけるこれからの部活動の在り方を考える有識者会議」における協議を経て、成果指標(KPI)を新たに追加した。
KPIでは、中間評価を行う2028年度(令和10年度)までの目標値として、生徒の「活動への満足度」95%(2026年度目標92%)、自分が参加したい活動が「学校や地域にある」とする割合80%(同70%)に設定した。教員側のKPIでは、改革実行期間前(2025年度)と比べて部活動の従事時間が「減った・やや減った」と感じる割合を75%(同60%)、指導・運営の負担感が「減った・やや減った」とする割合を50%(同30%)に引き上げる目標を掲げた。
東京都では、地域の団体が運営・実施主体となる「部活動の地域展開」、複数の学校で連携する「拠点化」、地域の人が参画する「外部人材の活用」の3つを組みあわせた「東京モデル」を提唱。休日・平日の「東京モデル」に改革実行期間の前期(2026~2028年度)で着手・試行、後期(2029~2031年度)では実践を加速させる。
具体的には、休日に個人単位で選択・参加できる多様な地域クラブ活動プログラム(Youth Activities in Tokyo、通称YAT)の実施、指導者確保のための人材バンク(TEPROサポーターバンク)への登録促進、指導者研修や運営・リスク管理研修の実施などを進める。区市町村においては、2028年度末までに「東京モデル」の取組みに着手・試行し、生徒がスポーツ・文化芸術活動に継続して親しむ環境の充実を図る。
今後は、KPIでの成果評価に加え、その背景や要因を把握するための補完設問を組みあわせることで、取組みの成果を総合的・分析的に評価。地域展開の効果的な取組事例などの情報もあわせて収集し、必要に応じて内容の見直しや改訂を行うとしている。










