LINEヤフーみらいプロジェクトは2026年7月6日、GIGAスクール端末や情報モラル教材の活用状況に関する調査報告書を公開した。端末は授業で広く活用される一方、生成AIや協働学習での利用は限定的だった。
同調査は、GIGAスクール端末と情報モラル教材の活用状況を把握し、教員が実感する教育効果を明らかにすることを目的に実施した。対象は、情報モラル教材「GIGAワークブック」を導入している小・中学校の教員354人と管理職45人の計399人。2025年10月24日から2026年1月31日にかけて、Webアンケートを行った。
GIGAスクール端末は、小学校教員の約58%、中学校教員の50%が授業で週4日以上活用しており、用途は「調べ学習」が8割を超えた。このほか、小学校では「記録(動画・写真)」、中学校では「発表・プレゼンテーション」での利用が多かった。一方、生成AIの活用や外部との協働学習など、発展的な学習への活用は2割以下にとどまり、用途の偏りがみられた。
また、約9割の教員は情報活用能力を基礎学力の一部と捉える一方、指導方針や端末の活用ルールなど、学校全体で取り組む体制づくりが必要と回答した。生成AIの活用についても、約47%が「自信がない」と答え、教員側のスキル習得が課題となっていることがうかがえた。
情報モラル教材「GIGAワークブック」は、トラブル防止を目的に導入されるケースが多く、SNSでのコミュニケーショントラブルや個人情報の取扱いなどを中心に活用されていた。利用後は、児童・生徒の情報モラルに対する意識や行動の向上に加え、教員も授業の質や教育効果の向上を実感。今後も活用したいとする回答は約77%にのぼった。
小学校では、忙しい時間割の中でも取り入れやすい「10分程度のスキマ時間」での活用も支持された。特別活動や道徳、総合的な学習の時間を中心に、教員歴を問わず幅広い層が利用しており、「授業を進めやすくなった」「ICTスキルが向上した」といった声も寄せられた。
報告書を監修した明星大学教育学部の今野貴之教授は、端末を活用した学習では「調べる・発表する」で終わらせず、情報を整理・分析する「思考の時間」を意図的に設けることが重要だと指摘。情報モラルを他者との関わりの中で対話的に学ぶ視点や、学習活動が形式化しないよう、教師が学びの本質を見据えて授業を設計することの必要性も提言している。














