国立教育政策研究所(NIER)の教育課程研究センターは、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)における研修資料として「分析にかかる研修資料動画」をWebサイトに公開している。全国学力テストの結果について、IRTなどを用いた分析を解説しており、教育委員会などが返却されたデータを独自に分析する際の参考資料として活用できる。
全国学力テストは、文部科学省と国立教育政策研究所が共同で実施しているもので、研究所は調査のうち、教科に関する調査の問題やその解説資料の作成、調査結果の分析や報告書・授業アイデア例の作成などを担当。調査結果を、現場の教育施策や指導方法の改善につなげる部分の役割を担っている。
公開されている研修資料動画は、全国学力テストの結果を単なる数値として受け止めるのではなく、それぞれの自治体で有効に活用するための支援資料として、おもに各都道府県・政令指定都市の指導主事に向けて作成されたもの。調査結果の情報が多様化・多面化する中で、テスト問題の「難易度」と受験者の「能力」を別々に分析し、数値化して客観的に評価する統計的理論「IRT(項目反応理論)」などを用いた分析について紹介している。
公開されている研修動画資料は、全4本。動画資料1では、全国学力・学習状況調査の概要と教科調査に関する公表物の活用などについて、2025年度(令和7年度)に実施された調査をモデルに説明している。動画資料2では、「全国学力・学習状況調査におけるIRT入門」と題し、IRTに関する基礎情報や、全国学力テストにおけるIRTスコアの取り扱いなどについて解説している。
また、動画資料3では、IRTバンド別類型割合グラフの読み取り方と具体例を紹介。動画資料4では、中学校理科におけるIRTバンド別類型割合グラフを活用した授業改善のポイントなどについて具体的に取り上げている。従来の分析に加え、IRTを用いることで、学力層別の解答傾向を類推することが可能となり、学力層ごとに問題のどこでつまずいているのかを把握し、指導方法の改善を図るためのポイントを探ることができる。
動画資料は、国立教育政策研究所のWebサイトで公開している。全国学力テストの結果や公表資料、自治体に返却されたデータの分析を進める際の参考資料として、活用を呼びかけている。








