文部科学省は2026年3月9日、「GIGAスクール構想の下での校務DXチェックリスト」に基づく自己点検結果を公表した。2025年度(令和7年度)までの押印・FAXの原則廃止を目標としていたが、依然として多くの学校で活用されている実態が明らかとなった。
同調査は、学校のデジタル化(DX)の進捗確認を目的に毎年実施されている。2025年は11月から12月に実施され、全国の公立義務教育諸学校の98.6%にあたる2万8,049校が回答した。文科省は2024年4月に設定したKPI(重要業績評価指標)において、2025年度までの押印・FAXの原則廃止を掲げていたが、今回の結果では学校現場のデジタル化が目標に届いていない現状が浮き彫りとなった。
業務で押印が必要な書類が「ある」と回答した学校は91.0%に達している。教育委員会から学校へ押印を求める書類がある割合も66.4%となった。具体的な書類は、端末借用申請や携帯電話持ち込み申請、就学援助支援などの各種申請書(75.8%)や各種参加・同意・承諾に関する書類(60.0%)、通知表(46.5%)などが多く、事務手続きのペーパーレス化が課題となっている。
FAXについても、日常業務で使用している学校は71.7%にのぼる。やり取りの相手先は民間事業者が72.5%ともっとも高く、ついで自校以外の学校(40.6%)、教育委員会(36.4%)、役所・役場(27.4%)、給食センター(25.5%)となった。学校単独での廃止は難しく、外部機関との問合せ対応も含めた環境整備が不可欠な状況だ。
一方、デジタル化に取り組む学校では効果実感が高い。FAX不使用で64.8%、押印廃止で90.8%の学校が、教職員の働き方の改善に「効果があった」と回答した。文科省は同調査の結果を関係者で見直し、校務DXのさらなる改善と徹底に生かすよう呼びかけている。








