教育業界ニュース

国内PC出荷台数、12年ぶりの過去最高水準…2025年度上期

 2025年度上期のパソコン出荷台数が前年度同期比60.7%増の965.5万台となり、半期ベースで12年ぶりに過去最高の出荷台数を更新したことが2025年12月16日、MM総研の調査で明らかになった。

ICT機器 授業
国内パソコン出荷台数シェア(2024年度上期/2025年度上期)(c)2025 MM Research Institute, Ltd.
  • 国内パソコン出荷台数シェア(2024年度上期/2025年度上期)(c)2025 MM Research Institute, Ltd.
  • 国内パソコン出荷台数シェア詳細(2024年度上期/2025年度上期)(c)2025 MM Research Institute, Ltd.
  • 個人向け出荷台数(c)2025 MM Research Institute, Ltd.
  • 法人向け出荷台数(c)2025 MM Research Institute, Ltd.
  • パソコンの平均出荷単価の推移(c)2025 MM Research Institute, Ltd.
  • 国内半期別パソコン出荷台数推移と予測(c)2025 MM Research Institute, Ltd.

 2025年度上期のパソコン出荷台数が前年度同期比60.7%増の965.5万台となり、半期ベースで12年ぶりに過去最高の出荷台数を更新したことが2025年12月16日、MM総研の調査で明らかになった。

 ICT市場調査コンサルティングのMM総研は2025年11月、2025年度上期(2025年4~9月)の国内パソコン出荷台数に関する調査結果を発表した。出荷台数は前年度同期比60.7%増の965.5万台。半期ベースで、2013年度下期の960.1万台を上回り、12年ぶりに過去最高の出荷台数を記録した。

 増加の主因は、2025年10月にWindows 10のサポートが終了したことを受けた企業・個人の買い替え需要に加え、GIGAスクール端末の更新需要が重なった点にある。GIGAスクール端末では、GoogleのOSを搭載した「Chromebook」がシェアを伸ばし、タブレットからパソコンへの一部シフトもみられた。

 メーカー別シェアでは、首位のNECレノボが29.3%と3割に迫った。単価の高い企業向けや個人向けに加え、低価格帯のGIGAスクール端末にも注力し、幅広い価格帯の需要を取り込んだ。平均出荷単価は11.4万円と、2024年度下期から9,000円低下。2025年度下期はOS更新需要が一巡するものの、GIGAスクール需要は継続し、2025年度通期では1995年の統計開始以降、過去最高台数が見込まれている。

 法人向け出荷台数は前年度同期比74%増の755.5万台となり、パソコンの入れ替えが大きく進んだ。2025年度上期には約200万台のGIGAスクール端末が含まれており、出荷増に大きく寄与している。年度末には大型更新が予定されており、下期はGIGAスクール向けの比率がさらに高まる見通しだ。

 半期ごとの平均出荷単価は2025年度上期で11.4万円と、これまでの上昇基調に一服感がみられた。ただし、これは値下げによるものではなく、1台あたり約5.5万円が予算とされるGIGAスクール端末の増加が主因だ。これを除くと平均単価は上昇を続けており、働き方改革の進展にともなう高性能化が背景にある。

 個人向け出荷は前年度同期比26%増の210万台となった。富士通クライアントコンピューティング(FCCL)とデルは、それぞれシェアを2.2ポイント、3.5ポイント拡大。学生需要やモバイル需要への対応に加え、Web販路を中心とした低価格帯の買い替え需要を取り込んだことが伸長につながったとみられる。また、法人向けと比べると個人向けは、OS更新への対応が遅れる傾向があり、サポート終了後の10月以降も買い替えが続くとみられる。足元ではパソコン部品価格が上昇しており、本体価格への波及も懸念されることから、年末年始商戦に向けた駆け込み需要が続く可能性があるという。

 MM総研は、2025年度下期はOS更新需要が減少する一方、GIGAスクール端末の更新需要が引き続き市場を下支えするとみている。2025年度通期の出荷台数は前年度比29.9%増の1,755.5万台となり、過去最高を更新する見通しだ。

 一方、大手グローバルメーカーの決算では、今後の価格見通しについて値上げが必要との見方が出始めている。GPU(画像処理半導体)向けのDRAM需要が急増し、パソコンやスマートフォン向けのメモリー、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)の需給がひっ迫。部品価格の上昇につながる可能性がある。

 主要部品の値上げ状況を踏まえると、2026年度にはパソコン価格がさらに10%以上上昇する展開も想定される。生成AIの活用拡大により、高価格帯のAIパソコン需要が伸びるほか、汎用パソコンでもメモリーやSSD、内蔵カメラやマイクの高性能化が求められている。クラウド活用も一段と進み、通信量の増加やパソコンとクラウドのハイブリッド処理が拡大する中、セキュリティ対策の重要性も一層高まっている。

《吹野准》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top