ETeqは2025年5月、生成AIを活用した教育用音声メディア生成サービス「まなびラジオ」をリリースした。ユーザーが入力したテーマに基づき、AIが高品質な読み上げ原稿と音声メディアを自動生成し、聴覚を通じた多様な学びを支援する。
「まなびラジオ」は、ユーザーがテーマを入力するだけで、生成AIがそのテーマに沿った読み上げ原稿とラジオ形式の音声メディアを自動生成する。生成されたラジオメディアはブラウザ上で再生できるほか、MP3ファイルとしてダウンロードすることも可能だ。
現代の教育現場では、多様な学習スタイルをもつ子供たちのニーズに応えることがますます重要になっている。個人それぞれに知識習得の際に優位に働く感覚があると言われており、この優位感覚は視覚、聴覚、身体感覚、言語の4つにカテゴライズされ、人それぞれに得意な学び方がある。まなびラジオは「聴覚」を活用した学習支援に焦点をあてている。
一方で、教員の多忙化により教材作成に割ける時間が限られ、負担が増大していることも大きな課題となっている。こうした課題を解決するために、ETeqは「まなびラジオ」を開発した。
ユーザーはまず学習したいテーマ(たとえば「聖徳太子」などキーワードのみでも可)を入力する。すると、生成AIがそのテーマにあった読み上げ原稿を自動で作成する。生成された原稿は自然な文章構成を心がけており、学習者にとってわかりやすく親しみやすい内容となっている。
生成された読み上げ原稿をもとに、複数の音声種類(7種類)から選択可能で、用途や好みにあわせて高品質または低品質の音声を選べる。完成したラジオメディアはブラウザ上で手軽に再生でき、さらにMP3形式でのダウンロードも可能なため、オフラインでの利用もサポートしている。読み上げ原稿はユーザーが編集することができ、授業や利用方法に応じて内容の追加や修正することができる。
「まなびラジオ」はおもに教育関係者を対象としており、学校の先生や教育機関のスタッフが教材作成や授業支援に活用できる。たとえば、授業の補助教材としての活用、遠隔教育やオンライン学習の支援、自習や復習の時間活用などがある。また、多忙な教育現場において音声教材の作成時間を短縮することで、教員の負担軽減にもつながる。
ユーザーのニーズにあわせて3つの料金プランを用意。無料会員プランは月額料金が無料で、最大生成文字数500文字、月間生成スクリプト数10、月間生成音声数5まで利用可能。プラスプランは月額300円(税込)、年間一括払いの場合は年額2,880円(税込)で、最大生成文字数は1,000文字、月間生成スクリプト数40、月間生成音声数20まで対応する。プロフェッショナルプランは月額800円(税込)、年間一括払いの場合は7,680円(税込)で、最大生成文字数2,000文字、月間生成スクリプト数100、月間生成音声数50まで対応する。
現在、「まなびラジオ」では教育関係者を対象に、無料で有料プランと同等の機能が試せるモニタプランを提供している。モニタプランでは、月間スクリプト生成数や音声生成数、音声の種類・品質など、充実した機能を制限なく利用できる。モニタプランは、教育現場での実際の利用を通じてフィードバックしてもらい、サービスのさらなる品質向上や機能改善を目的としている。
ETeqは、テクノロジーによって教育現場をより良くし、好奇心を育てる教育環境を提供することを目指している。教育現場へのデジタル技術の導入、エンジニアリング教育、教育現場の効率化と活性化のための事業を行っている。関連サービスとして、小中学校向け読書記録共有サービスYomumoを展開している。