東京都立大学アドミッション・センター高大連携室は2025年3月5日、東京都立大学南大沢キャンパスで公開シンポジウムを開催する。テーマは「生徒・学生の主体的な学習態度の育成のためにデジタル端末をどう活用すべきか」。基調講演や話題提供を通じて、デジタル端末と生徒・学生の主体的な学習態度をめぐる問題を掘り下げる。
デジタル端末の活用は、情報収集や意見共有、学習の個別最適化などの利点があるとされる。特に大学では、講義や研究においてPC利用が前提となっており、「高大接続教育」の観点からも理想的な環境といえる。しかし、従来の授業とのマッチングやセキュリティの課題が指摘されている。さらに、学力調査などからデジタル機器使用による読解力の低下が懸念され、使用を制限する国もある。生徒・学生の理解力や思考力、主体性への影響に関する議論も不十分なままだ。
第1部では、東京都立大学大学教育センターの永井正洋教授が「デジタル端末と生徒の主体的な学習態度の育成」をテーマに基調講演を行う。続いて、同センターの伏木田稚子准教授が「大学での研究におけるデジタル端末の活用」について報告。河西奈保子教授が「高校での1人1台端末の状況報告(事前アンケート報告)」を行い、GIGAスクール構想の進展状況を紹介する。
第2部では、東京都立国立高等学校情報科の小原格氏、東京都立南多摩中等教育学校統括校長の宮嶋淳一氏、東京都立豊多摩高等学校国語科の横堀利明氏が登壇し、学校現場からの話題提供を行う。2020年度から始まったGIGAスクール構想により、高校でも2022年度末には1人1台の端末が実現され、学校教育のインフラとして活用されている現状が報告される。
同シンポジウムは、教育現場でデジタル端末がどのように機能しているのかを検証し、生徒・学生の思考と主体的な学びを深めるためのデジタル端末の活用方法を見つけることを目標としている。ウェビナーで同時配信予定(要申込)。Webサイトで参加登録を受け付けている。申込締切は2月20日。
◆東京都立大学アドミッション・センター高大連携室 公開シンポジウム
日時:2025年3月5日(水)14:00~17:00
会場:東京都立大学南大沢キャンパス1号館120教室(Zoomウェビナー同時配信予定)
対象:教育関係者など
参加費:無料
申込方法:Webサイトから申し込む