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スマートエデュケーション、キヤノンらと資本提携…教育環境を共創

 スマートエデュケーションは、サクラクレパスおよびキヤノンマーケティングジャパンと資本提携を行い、幼児教育の質向上を目指す協業を開始した。これにより、子供たちの「自己肯定感を育む3つの場」を実現するための教材や保育・教育環境を共創することを目指す。

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資本提携の概要・目的
  • 資本提携の概要・目的
  • (左から)キヤノンマーケティングジャパン 阿部氏、スマートエデュケーション 池谷氏、サクラクレパス 西村社長

 スマートエデュケーションは、サクラクレパスおよびキヤノンマーケティングジャパンと資本提携を行い、幼児教育の質向上を目指す協業を開始した。これにより、子供たちの「自己肯定感を育む3つの場」を実現するための教材や保育・教育環境を共創することを目指す。

 この提携の背景には、日本の幼児教育業界が直面する待機児童問題の解消や少子化の影響がある。これにより、「量より質」を重視する時代へと変化している。スマートエデュケーションは、2011年の創業以来、全国の保育所、幼稚園、認定こども園などに向けて、子供の主体性を育むICT教材や自然豊かな園庭環境を提案してきた。2019年には約100施設だった顧客数は、2024年11月時点で約1,500施設にまで増加し、信頼されるパートナーとして成長を続けている。

 サクラクレパスの代表取締役の西村彦四郎社長は、「美術教育とともに歩んできたサクラクレパスには、人の心を豊かに育むことで社会に貢献するという使命があります。これまでの事業に加えて、保育業界・教育業界の課題解決やさらなる価値向上につながる取り組みを考えていたところ、スマートエデュケーションさんへの出資を決めました。弊社は100年の歴史がある会社ですが、今回の出資と業務提携により保守的な考えに縛られない、新しいチャレンジを一緒にできればと思います」と述べている。

 また、キヤノンマーケティングジャパンの阿部俊介氏は、「キヤノンマーケティングジャパンは2024年1月にR&B推進センターを立ち上げ、未来志向で社会課題を解決するために、最先端の技術やビジネスアイデアの探索とオープンイノベーションを推進し、新たな価値創造に取り組んでいます。今回、教育分野での事業開発を進めるために、スマートエデュケーションさんへの出資を実施しました。この提携を通じて、今後の世界で必要とされる「新たな価値を創造する力」を育てるため、日本や世界の教育業界の発展に貢献する取り組みを共に進めていきます。私たちは、教育の未来を一緒に切り拓いていけることを心から楽しみにしています」とコメントしている。

 スマートエデュケーションは、幼児教育・保育環境の提案を行うスタートアップで、全国約1,500施設にICT教材や自然豊かな園庭環境を提供している。今回の資本提携により、サクラクレパスやキヤノンマーケティングジャパンとともに、子供たちの「自己肯定感を育む3つの場」を実現するための教材や保育・教育環境の共同開発、普及を進めていく。

 この協業により、幼児教育の質向上が期待される。スマートエデュケーションは、幼稚園教育要領や保育所保育指針等で定義されている幼児期に育みたい3つの資質能力「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力 等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」を育むために必要な環境を「自己肯定感を育む3つの場」として定義している。これにより、子供たちが自らの可能性を信じ、積極的に学びに向かう力を育むことが期待される。

《佐藤愛》

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