国立特別支援教育総合研究所と国立高等専門学校機構は2024年3月15日、研究に関する連携・協力協定を締結した。特別支援教育を受ける子供たちへの教育に関係するテクノロジーの充実を図るという。
技術者養成のため、中学生の卒業生を受け入れ、5年間一貫の技術者教育を行う高等教育機関として、全国に51の国立高等専門学校が設置されている。国立高等専門学校機構(高専機構)は、高齢化社会などを見据え、介護・医工に関する研究にも着手。各地の高専の教職員や学生が、特別支援教育を受ける身体不自由などの子供たちを支援する機器(Assistive Technology機器)やICT関係の開発に取り組み、成果をあげているという。
高専における特別支援教育関係研究には、視線入力で動く車椅子、拡張現実(AR)を使った単語の暗記、重度肢体不自由児のコミュニケーション発達支援システムなどがある。
一方、特別支援教育のナショナルセンターとして設置された国立特別支援教育総合研究所(特総研)では、それらを活用する主役である子供たちを支える教職員、関係団体などの広いネットワークがあり、調査、研修、情報普及などで成果をあげている。
そうした状況の中、互いに成果を提供しあうなど、連携協力してニーズ調査や研究開発などを促進し、特別支援教育を受ける子供たちへの教育と関係するテクノロジーの一層の充実を図ることを目的に、研究に関する連携・協力協定が締結された。