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AIが校歌を作詞・作曲…三重県の新設・多度学園で採用

 iU 情報経営イノベーション専門職大学と理化学研究所 革新知能統合研究センター(理研AIP)は、共同研究「超校歌~AIがつくるみんなの校歌~」において、三重県桑名市と連携。新たに開校予定の義務教育学校「多度学園」の校歌をAIを使って作詞・作曲することが決定した。

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超校歌~AIがつくるみんなの校歌~
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 iU 情報経営イノベーション専門職大学と理化学研究所 革新知能統合研究センター(理研AIP)は、共同研究「超校歌~AIがつくるみんなの校歌~」において、三重県桑名市と連携。新たに開校予定の義務教育学校「多度学園」の校歌をAIを使って作詞・作曲することが決定した。

 日本特有の学校文化として発展を遂げてきた校歌は、「郷土の歌」として広がり、学校という範囲を超えて地域社会に結び付きをもつ歌として親しまれている側面をもつ。

 今回、iUと理研AIPによる共同研究「超校歌~AIがつくるみんなの校歌~」は、テクノロジーが急激に発展し、価値観も多様化した令和の時代において、子供たちが今聴きたい歌、歌いたい校歌は何か、価値観が多様化する時代にふさわしい進化する校歌のあり方をAI技術を用いて検討。「人間とAIが共創する」ことをコンセプトに、AI校歌生成プログラムを使って地域や子供たちに愛される校歌の作成に取り組む。

 研究では、全国の小・中・高・大学の校歌を集め、それらをAIに学習させ、AIが楽曲と歌詞を生成するプログラムを構築。全国の学校が自校の校歌を再評価・編曲する機会を提供し、AIが生み出したコンテンツの著作権の検討を行う。理研AIPはAIによる楽曲の生成や歌詞生成支援システムの開発を担当、iUのB Labは研究コンセプトの企画、全国の学校を巻き込んだ普及啓発、AIが生み出したコンテンツの著作権に関する共同検討を担当する。

 この研究の一環として、三重県桑名市と連携し、2026年4月に開校予定の新たな義務教育学校(公立小中一貫校)の「多度学園」の校歌をAIを使って作詞・作曲することが決定。AIが校歌を作るという、全国でもほかに例を見ないプロジェクトに取り組む。

 共同研究の特設サイトでは、研究活動の概要や、現在プログラム開発を担う研究者に行ったインタビューを掲載している。歌詞生成プログラムを担当する「知識獲得チーム」と、AIの楽曲生成プログラムの開発を担当する「音楽情報知能チーム」に、AIとは何か?という根幹の部分から、現在構築中のプログラム、今後のAIが学校において果たす役割などについてインタビューを実施。「人間の感性が重要視される作詞・作曲という領域において、今後AIが担う役割はなんだと思うか」といった問いにも答えている。

《畑山望》

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