教育業界ニュース

青森県、各分野の教育実践者による教育改革有識者会議を設立

 青森県は2023年7月31日、「青森県教育改革有識者会議」を設置した。議長は青森県知事参与でインフィニティ国際学院学院長の大谷真樹氏、副議長は北海道公立学校初任段階教諭指導講師/文部科学省DX戦略アドバイザーの森万喜子氏が務める。

教育行政 教育委員会
「青森県教育改革有識者会議」常任委員
  • 「青森県教育改革有識者会議」常任委員
  • 「青森県教育改革有識者会議」常任委員
  • 「青森県教育改革有識者会議」特別委員
  • 「青森県教育改革有識者会議」特別委員
  • 「青森県教育改革有識者会議」スケジュール(予定)

 青森県は2023年7月31日、「青森県教育改革有識者会議」を設置した。議長は青森県知事参与でインフィニティ国際学院学院長の大谷真樹氏、副議長は北海道公立学校初任段階教諭指導講師/文部科学省DX戦略アドバイザーの森万喜子氏が務める。

 今年6月に就任したばかりの青森県の宮下宗一郎知事は記者会見の冒頭で「青森県100年の計をたてるならば、その柱は教育になる」と述べ、未来を担う子供たちに時代にふさわしい教育を提供することで、新しい青森県を創造していくことを新県政における最重要課題のひとつに位置付けていると説明した。

 2014年(平成26年)の法改正で、知事が教育大綱を通じて県教育に大きく関与できる仕組みが整備された。一方で教育の独立を尊重し、知事自身の思い込みや思想・信条を排除して教育行政に取り組みたいという思いから、「青森県教育改革有識者会議」を設置したという。

 今後、青森県教育改革有識者会議の提言を踏まえ、教育大綱として「あおもり未来教育ビジョン Ver.1.0」 (仮称)を策定する。策定にあたっては、県総合教育会議を開催して県教育委員会との協議・調整が行われる。また、ビジョンは各年度の会議内容を踏まえて逐次、アップデートしていく。さらにPDCAを推進する観点から、県教育委員会の取組みや進捗などを会議にフィードバックし、より効果的な政策に繋げるサイクルを確立する。

 議長には青森県知事参与/インフィニティ国際学院学院長の大谷真樹氏、副議長に北海道公立学校初任段階教諭指導講師/文部科学省DX戦略アドバイザーの森万喜子氏、顧問に文化庁次長の合田哲雄氏が就任。このほか常任委員として、弘前大学教育学部教育実践専攻/教職大学院教授の三戸延聖氏、武蔵野大学中学校・高等学校および武蔵野大学附属千代田高等学院 中高学園長/千代田国際中学校校長の日野田直彦氏、合同会社未来教育デザイン代表社員の平井聡一郎氏、産業能率大学経営学部教授/Prima Pinguino代表取締役の藤岡慎二氏、スパイスアップ・アカデミア代表取締役の森山達央氏が名を連ねる。

 また、特別な事項を協議するための特別委員として、スクール・アドバイス・ネットワーク理事長の生重幸恵氏、フリースクール全国ネットワーク代表理事の江川和弥氏、堀井学園理事/横浜創英中学・高等学校校長の工藤勇一氏、ライフイズテック取締役/最高AI教育責任者(CEAIO)の讃井康智氏、先生の幸せ研究所代表取締役の澤田真由美氏、Yプロジェクト代表取締役の島康子氏、内閣府クールジャパンプロデューサー/東北芸術工科大学客員教授/日本薬科大学特別招へい教授の陳内裕樹氏、湘南学園 学園長の住田昌治氏、デジタルハリウッド大学教授の橋本大也氏、京都芸術大学・社会構想大学院大学客員教授/NPO学習学協会代表理事の本間正人氏の10名が参加する。

 会議は基本的にオンライン配信し、YouTubeなどによるライブ配信やアーカイブ化により教職員や保護者、関心のある県民などに幅広く議論内容などを公開する。提言の取りまとめは常任委員を中心に行われ、各回で扱うテーマに応じて特別委員が教育改革に関する事例発表や論点示唆などを行う。

 まずはすべての教職員や保護者の声の「見える化」に取り組むため、教職員の働き方改革、学校活動への保護者参画など、同県の各学校現場で生じている具体的な課題などについて、県内の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に勤務するすべての教職員と、保護者に対してアンケートを実施する。収集したデータはAIテキストマイニングなどを用いて学校現場の声として徹底的に精査。自由記述を中心にキーワードとなる言葉をあぶり出して教職員や保護者が求めていること・望んでいることを「見える化」し、会議での検討につなげていく。

 第1回会議は8月22日にオンラインと対面のハイブリッドで開催。委員への委嘱状交付式や今後の会議の進め方、議論を深めるキーワードの確認などが行われる。アンケート調査は9月いっぱいを目途に調査報告をまとめる予定だが、教職員や保護者らの声はその後も随時集めていくという。

 宮下知事は、「できることからスタートして、4年後には『青森県の教育は大きく変わった』と言われるようにしたい」と教育改革への決意を語っている。

《外岡紘代》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top