GIGA端末を家庭に毎日持ち帰って利用できるようにしている割合は、小学校32.6%、中学校41.9%であることが、2023年度(令和5年度)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の質問紙調査の結果から明らかになった。「時々持ち帰って時々利用」を含めると、小中学校とも約8割が日常的に家庭で利用している実態にあった。
2023年度全国学力テストは2023年4月18日、小学6年生と中学3年生を対象に実施。児童生徒を対象とした教科に関する調査のほか、児童生徒と学校を対象に質問紙調査を行った。
質問紙調査の結果によると、授業でICT機器を「ほぼ毎日」活用している割合は、小学校65.3%、中学校62.8%。前年度より小中学校とも約7ポイント増加した。ほぼ毎日~週1回以上活用している割合は、小学校99.0%、中学校97.4%にのぼった。
児童生徒に配備された1人1台端末の家庭での利用について、「毎日持ち帰って、毎日利用」または「毎日持ち帰って、時々利用」と回答した割合は、小学校32.6%、中学校41.9%。「時々持ち帰って時々利用」「臨時休業などの非常時のみ、持ち帰る」を含めると、小学校は90.4%、中学校は87.4%を占めた。その一方、「持ち帰らせていない」「持ち帰ってはいけないこととしている」という回答も1割ほどあった。
児童生徒の心身の状況の把握にGIGA端末を「ほぼ毎日」活用している割合は、小学校28.6%、中学校28.3%。ほぼ毎日~週1回以上活用している割合は、小学校35.5%、中学校36.2%だった。
不登校の児童生徒に対する学習支援などにほぼ毎日~週1回以上活用している割合は、小学校43.1%、中学校54.5%。児童生徒に対するオンラインを活用した相談・支援は、ほぼ毎日~週1回以上が小学校13.5%、中学校17.7%となった。
このほか、分析結果によると、主体的・対話的で深い学びの視点から授業改善を行っている学校ほど、ICT機器を活用している傾向がみられた。また、教科に関する調査結果の平均正答率は、主体的・対話的で深い学びに取り組んでいる児童生徒のほうが高い傾向もみられたという。