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埼玉県の教員採用、民間企業等の経験者「特別選考」新設

 埼玉県は2023年2月17日、2024年度採用(2023年度実施)の公立学校教員採用選考試験において、民間企業等で一定の勤務経験があれば、教員免許を所有していなくても受験できる「セカンドキャリア特別選考」を全志願区分対象に新設することを発表した。

教育行政 教育委員会
2024年度埼玉県公立学校教員採用選考試験(2023年度実施)の変更点を発表
  • 2024年度埼玉県公立学校教員採用選考試験(2023年度実施)の変更点を発表
  • 2024年度埼玉県公立学校教員採用選考試験(2023年度実施)試験期日

 埼玉県は2023年2月17日、2024年度採用(2023年度実施)の公立学校教員採用選考試験において、民間企業等で一定の勤務経験があれば、教員免許を所有していなくても受験できる「セカンドキャリア特別選考」を全志願区分対象に新設することを発表した。

 近年、教員採用選考試験の倍率は低下傾向にある。埼玉県では2023年度採用(2022年度実施)全体の志願倍率が3.0倍、前年度(2022年度採用)と比べ0.5ポイント低下。このうち小学校等教員は1.9倍ともっとも低い倍率となっている。

 そこで、埼玉県は教員の確保につなげようと、2024年度採用(2023年度実施)の公立学校教員採用選考試験において「セカンドキャリア特別選考」を新設。対象者は、民間企業等で通算して5年間以上の正規採用経験者(教育職員以外の公務員、団体職員等の経歴含む)で、教員免許を所有していなくても受験可能(免許取得のための2年間の採用猶予期間を設定)。第1次試験の筆答試験「一般教養・教職科目」は「集団面接」に変更して実施し、合格者のうち希望する者には任用前研修も行う。

 また加点措置を見直し、高等学校等教員の情報・情報技術を除く全志願区分において「基本情報技術者試験」合格者(5点加点)、全志願区分で「応用情報技術者試験」合格者(10点加点)、小・中学校等教員の志願区分で「司書教諭講習修了証書」所有者(5点加点)、高等学校等教員の志願区分で「情報」の高等学校教諭普通免許状所有者(10点加点)を新たに加点の対象とする。一方、これまで加点とされてきた小学校等教員の志願区分「CEFR B1相当者」は廃止する。

 その他、 高等学校等教員の「情報」志願者は「情報」の免許のみで出願可能。臨時的任用教員経験者特別選考A選考の受験資格の教職歴要件に「さいたま市立学校」での経験も加える。

 出願はすべてインターネットで行い、実技試験を他の試験と同一日に実施することにより、受験者の試験に要する日程を最大4日間から3日間に短縮。最終合格者は9月下旬に前倒して発表する。詳細は、埼玉県教職員採用課のWebサイトおよび3月中旬公表予定の試験要項で確認できる。

◆埼玉県公立学校教員採用選考試験2024年度採用(2023年度実施)
第1次試験日: 2023年7月9日(日)※共通
第2次試験日:
<小・中学校等教員、養護教員、栄養教員>
(1)2023年8月19日(土)
(2)2023年9月3日(日)
<高等学校等教員、特別支援学校教員>
(1)2023年8月6日(日)
(2)2023年8月17日(木)~23日(水)のいずれか1日(土日除く)
最終合格発表:2023年9月下旬

【採用見込数】
小学校等教員700名
中学校等教員450名
高等学校等教員300名
特別支援学校教員200名
養護教員45名
栄養教員10名

《川端珠紀》

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