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NEC・浦幌町教委ら、部活動地域移行の受け皿モデル実証を開始

 A-bank北海道、NEC、十勝うらほろ樂舎、北海道浦幌町教育委員会の4者は、浦幌町の中学校における「部活動の地域移行の受け皿創出に向けた実証」を2022年11月より開始。元アスリートによる部活動指導サービスをICTを活用したリアルとリモートのハイブリッドで実施する。

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北海道浦幌町における「部活動地域移行の受け皿モデル創出に向けた実証」
  • 北海道浦幌町における「部活動地域移行の受け皿モデル創出に向けた実証」
  • 日本電気(NEC)
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  • 十勝うらほろ樂舎
  • 北海道浦幌町教育委員会

 A-bank北海道、日本電気(NEC)、十勝うらほろ樂舎、北海道浦幌町教育委員会の4者は、浦幌町の中学校における「部活動の地域移行の受け皿創出に向けた実証」を2022年11月より開始した。地域内で連携し、元アスリートによる部活動指導サービスをICTを活用したリアルとリモートのハイブリッドで実施する。

 文部科学省は、これまで社会問題となっていた教師の長時間労働を見直すべく、学校での働き方改革の1つとして部活動を地域・民間のスポーツクラブ等が主体的に行う活動とすることで、学校管理下の活動から地域の活動へと転換していく「部活動の地域移行」を基本方針とする部活動改革に着手している。

 一方、経済産業省では、持続可能性・収益性を高めながら学校部活動の地域移行の受け皿として機能するための事業環境問題を考えるべく、「地域×スポーツクラブ産業研究会」を発足。1年半にわたる研究会での議論等を踏まえ、最終提言として「未来のブカツ」ビジョンをとりまとめ、受け皿がどのように機能するかの検証を行うための実証事業を公募した。

 「部活動の地域移行の受け皿創出に向けた実証」は、経済産業省が公募した2022年度「未来の教室」実証事業(テーマD:「未来のブカツビジョン」の実現に関するテーマ)に採択されたA-bank北海道が、NEC、十勝うらほろ樂舎、浦幌町教育委員会と共同で実施するもの。他地域同様、指導者数や経験不足、少子高齢化といったさまざまな課題が顕在化し、指導経験がない教員が指導をせざるを得ないという現場課題を持つ浦幌町において、指導を受ける生徒・指導者にとってより充実した新たな環境作りに向けた実証を行う。

 実証では「NECスポーツ育成支援プラットフォーム」を活用し、A-bank北海道の経験豊富で優れた指導者である元アスリートの指導ナレッジを教員や外部指導員、生徒に提供。指導ノウハウを地域のコーチにも共有することで、教員の負荷軽減とともに、誰もが質の高い部活動・トレーニングを実践し、地域で持続可能な価値循環のモデルとなるという仮説のもと検証を行う。

 実証期間は11月から2023年2月まで。対象は、浦幌町立浦幌中学校サッカー部、同バドミントン部(順次)、札幌市立高校バドミントン部。元アスリートの専門指導員による部活動指導は、リアル・オンラインのハイブリッドで行い、地域・学校単位で分けずに域内で連携したスポーツ環境の充実化を図る。また、地域指導員の育成支援も同時に行い、域内のスポーツ参加者の増加を目指す。

 さらに、地域づくり団体と部活動支援事業者が一体となった事業継続への取組みや、スポーツ指導・ノウハウのデジタル化による質の高い指導を実現するコンテンツ整備等、部活動支援事業の継続・拡大のため基盤整備に取り組む。効果検証をもとに他地域での事業展開の可能性を検証する。


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《畑山望》

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