数研出版は2022年8月24日、電子書籍アプリ「エスビューア」に「宿題管理」と「表示制御」の新機能を搭載したことを公表した。学校現場のニーズに即した機能を搭載し、9月から始まる新学期の授業運営をサポートする。
「エスビューア」は、学習支援機能を備えた電子書籍アプリ。「エスビューア」上では、数研出版が発行する書籍をデジタル教科書・副教材として利用することができ、学習に特化した機能やコンテンツが用意されている。タブレット・パソコン(iPad、Windows、Chromebook)に対応している。
新搭載の「宿題管理」機能は、先生から生徒にオンラインで宿題を配信し、生徒から先生にもオンラインで宿題を提出することができる。宿題配信時のデータ形式は「学習者用デジタル教科書・教材の問題」「Studyaid D.B.(別売りのソフト)で作成したプリント」「PDFファイル」に対応。生徒が端末の「エスビューア」上で宿題を受け取って回答・提出すると、先生は一覧画面で把握できる。解答に至る過程を書き込んだノートの写真を添付することも可能。
たとえば、複数の参考書・問題集やStudyaid D.B.の問題を取り混ぜて宿題に出す場合、出題した問題が生徒の端末に一覧で表示されるので、生徒側での出題範囲の見落としを防ぐことができる。学習進度や生徒の理解にあわせ、よりカスタマイズした宿題の出し方が可能になる。初めて使う先生には、宿題配信のみを「宿題管理」機能で、宿題回収は従来どおり紙のノートにするというハイブリッドな使い方もでき、授業スタイルにあわせて選択できる。
「表示制御」機能は、生徒側の端末で表示される画面に対し、「答」「解説動画」等の「見せる/見せない」を先生側で制御することができる。たとえば、「問題だけ見せて答えを見せない」設定で宿題を出し、解き終わってから「問題も答えも見せる」設定に切り替えることで、生徒が自ら考え答えを導き出すよう促すことができる。「ヒントと略解だけは見られるようにして、詳解は見せない」といった細かい設定も可能。紙の参考書や問題集に付属している解答冊子は1冊分すべての解答が書いてあるため、あえて年度末に配っている学校もあるが、「表示制御」機能ではデジタルならではの利点として、1問ごとに解答表示の有無を切り替えることができるので、より柔軟な運用が可能になる。
教育機関用「エスビューア」は、学校の先生・教育委員会のみが購入できる。「宿題管理」機能と「表示制御」機能は、教育機関用「エスビューア」商品のうち、「学習者用デジタル教科書・教材」または「学習者用デジタル副教材」を購入している場合に利用可能。「エスビューア」は、学校の先生・教育委員会向けの「教育機関用」と、一般・法人向けの「一般販売用」の2つの販売形態がある。詳細はWebサイトで確認できる。