都立高校(中等教育学校後期課程および特別支援学校高等部を含む)で使用する教科書の採択にあたっては、採択権者である東京都教育委員会の責任と権限のもと、それぞれの学校の生徒にもっとも適した教科書を採択することが求められる。東京都教育委員会では、文部科学省の検定を経て発行される教科書について、各教科書の特徴や違いが明瞭にわかるよう調査研究を行い「教科書調査研究資料」として公表。各都立高校等が選定する教科書選定結果等とあわせて総合的に判断し、各都立高校等で使用することが適当と認める教科書を採択している。
今回、調査研究の対象となった教科書は、文部科学省作成「高等学校用教科書目録(令和5年度使用)」に登載されている文部科学省検定済教科書のうち、2021年度(令和3年度)に行われた検定において新たに合格した計239点(共通教科189点、専門教科50点)。
調査研究では、各教科書の違いが簡潔・明瞭にわかるよう、「内容」および「構成上の工夫」の2つの観点から研究を実施。「内容」については、学習指導要領の各教科・科目の目標・内容等を踏まえ、関連する調査項目を教科ごとに設定し、調査研究の結果を記述。また、教科書の特徴をより明確にするため、全教科において共通の調査項目を設定し、その結果を記載している。
「構成上の工夫」では、デジタルコンテンツの扱いとユニバーサルデザインの2点について調査研究を実施している。「令和5年度使用 高等学校用教科書調査研究資料」は東京都教育委員会のWebサイトにて公開。「共通教科」「専門教科」「特別支援学校」のそれぞれに該当する教科・科目の資料をPDFで掲載している。